12.20.2013

デザインの料金の相場は?

「デザインの料金ってよく分からないんだよなあ」という話を聞くことがあります。

デザイン料とは、デザイナーに対してのデザインの使用料です。
デザインは、デザイナーが放棄しない限り、デザイナーから著作権は離れることはありません。(ただし、企業に属しているデザイナーの著作権はすべて企業のものです。)
デザインの使用料をデザイナーに支払い、借りる、または買取るという考えです。

工業製品の場合は、ロイヤリティー(使用料)での支払いが一般的かと思います。製品・サービスの売れ高に対して支払う方法です。本を執筆した際、対価として支払われる印税もその一つです。なぜロイヤリティー(使用料)での支払いになるかと言うと、工業製品は、長ければ数十年デザインを使い続けることになるからです。
ロイヤリティー(使用料)は、上代(小売価格)の数%、または下代(卸値)の数%を支払います。下代(卸値)の3~5%がロイヤリティー(使用料)の相場のようです。その他にデザインの提案料として初回に3〜10万円程度発生する場合もあります。

ロイヤリティの掛率や販売個数によって数字が大きく異なります。年間どれだけ売る見込みなのか、何年間売り続ける予定なのか、どれだけの対価がほしいかなど、依頼者とデザイナーの協議の上、案件ごとに、臨機応変に取り決められているのが現状かと思います。

工業デザインではなく、グラフィックデザインであれば、例えば1人のデザイナーを丸一日拘束するぐらいの作業量だと、3〜5万円が適正かと思います。これは、あくまでもデザインだけの場合です(この費用に、企画をするプランナー、原稿を執筆するライター、写真を撮影するカメラマンの費用は、含まれていません)。企画も原稿も撮影もお願いしたいということであれば、この金額にさらにその費用がプラスされます。売れっ子デザイナーということであればデザインだけで、10〜100万円ということもあるかと思います。この費用の中には、コンサルタント費用も含まれている場合があります。どれだけそのデザイナーが市場価値が高くなりそうなデザインを提供してくれるか、ということが支払い額の判断基準になるかと思います。

日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が提供している料金基準表もあります。
JAGDA制作料金算定基準

デザインを依頼する方も、依頼される方も、よりよい関係を築き、末永く継続してお付き合いできるのがよいと思います。なのでデザインの料金は、お互いに無理のない範囲で、お互いの話し合いの中で、取り決めるのがよいと思います。

東京都中小企業振興公社が提供しているデザインについての資料もあります。
デザイン活用ガイド

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