12.28.2016

有意義な情報を得る方法は

最近、テレビのニュースが日本全体を不幸にしているのではないかと強く感じています。

ハーバード大学で教鞭をとるショーン・エイカーさんは、本の中で「ネガティブなことばかりに注目していると、悲惨な状況が現実で、人生はネガティブなものだと思い込ませてしまい、何か問題があったときに、正しい判断ができなくなる(『幸福優位性7つの法則』P19〜)」と言っていました。「ネガティブなことに対してポジティブなことはその6倍あることが理想(『幸福優位性7つの法則』 P87)」なんだそうです。

ひとたびテレビのニュースをつければ、“死亡”、“注意”、“問題”、“逮捕”、“事故”、などネガティブな言葉のオンパレードです。その衝撃的なニュースに対して、その6倍のポジティブなニュースが理想だとしても、現実にはそうはなっていません。

「人は本能的にネガティブなことに強く注目するので、テレビは視聴率を上げるために、いつもネガティブなニュースを流している」と誰かが言っていましたが、あながち間違いではなさそうです。テレビは、視聴率のためにネガティブなニュースをたくさん流し、日本全体を不幸にしていると考えるとテレビの未来は厳しいかもしれません。

そもそもこの日本は他国に比べれば、全くもって問題の少ない国だと思います。大きな問題がないので、他国の問題をまるで日本の問題のように連日ニュースを流してるバカバカしいときもあります。他国の大統領のスキャンダルがそこまで重要だとは全く思いません。世界に目を向けることと他国の大統領のスキャンダルに注目することは全く別の話だと思います。

ぼくのオススメは、テレビのニュースは見ないことです。もう賢い人は気づいていますが、テレビのニュースは、人をネガティブにし、不幸にし、正しい判断を鈍らせます。

ぼくは子どもの頃から、当たり前のようにテレビのニュースを見てきましたが、知らず知らずにそのことがぼくを根っからのネガティブ思考にしてしまったようです。(そのことが分かってからは、できるだけ前向きな思考になるように心がけています。)

もし皆さんに子どもがいるのなら、絶対にその子にはテレビのニュースを見せてほしくないと思います。ネガティブなニュースは、とても強い力を持っていて、自分がテレビのニュースを見ていなくても、ネットのニュースやSNSや知人から情報が入ってきます。それで十分だと思います。

ネガティブなニュースより、皆さんにとって本当に有意義な情報を得てほしいと思います。皆さんは、自分にとって有意義な情報を得る方法について考えたことがありますか?「費やしている時間」と「意義のある時間」は比例していますか?

ぼくが、有意義な情報を得ることができた方法は、“素晴らしい人との出会い”や“素晴らしい本との出会い”です。

でも実際に自分が情報を得るために費やしている時間が長いのは、一番にネット、二番目にTVでした。これではいけません。

色々な方が「ネットやTVなどの不必要な情報を減らすように努力するだけで、とても有意義な時間が過ごせる。」と言っていました。

有意義な時間を過ごすということはつまり、有意義な人生を送ることです。
自分にとって有意義な時間を過ごすことによって、とても豊かな人生を歩むことができると思います。その人が幸せかどうかは、豊かな人間関係を築けているかどうかで決まるそうです。(『幸福優位性7つの法則』 P280〜)

皆さんも「それ」に費やしている時間は、本当に自分にとって有意義な時間なのか、有意義なことをもたらしているのか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

参考文献:
幸福優位性7つの法則』ショーン・エイカー

11.25.2016

成功する起業家の多くは、なぜ学生の頃、劣等生だったか

成功している起業家の多くは、学生の頃、劣等生だったそうです。
既存の学校教育の大部分は、すでにある会社や行政に順応する人を育てるためのものです。

人は、生まれたときから、その人独自の才能と使命がすでに備わっていると思います。大人になるまでにそれが摘まれたり、つぶされてしまうために、いざ大人になったときには自分の才能と使命がすでに枯れていて、路頭に迷ってしまうのです。才能と使命を摘まれたり、つぶされなかった人でも、自分自身の力で才能と使命を育て続けなければいけません。

成功している起業家は、どんな学生だったのでしょうか。

先生や大人に従わない
起業家は、誰かに従うよりも、自分自身に従うことが重要です。自分に備わった才能を自覚し、活かし、自分の使命に従うことこそが重要なのです。誰かに言われたことを何も考えずに実行していては、いつまでたっても自分の人生を歩むことはできません。

クラスメイトとの話にあえて合わせようとしない
「昨日あのテレビ見た?」「見てない」「あのタレント知ってる?」「知らない」
テレビの情報や多くの人が知っている情報は、希少価値がなく、起業家にとっては全く重要ではありません。それよりも自分の興味があることを知っている方が、はるかに大切です。自分の興味に従い得た知識や経験こそ、革新的商品やサービスを生み出す原動力になります。

クラスメイトとつるまない
若者(特に高校生まで)は往々にして無知で残虐で弱虫です。その世界の不道徳に染まるより、孤独を選んだほうがよっぽどマシです。社会に出て自分が活躍すればするほど、素晴らしい人たちと出会うことができます。大人になってから友人をつくることができる人こそ社会で活躍する確立は高くなります。起業家にとって、自分ができることを増やすことはさほど重要ではありません。真に重要なことは、人間を磨き、素晴らしい協力者と出会い、世界をよりよくすることです。

自分なりの美意識がある
美はその人の価値を決める重要な要素の一つです。美には、目に見えるものと目に見えないものがあります。学校やクラスの中では奇妙な美意識も、社会に出れば希有で貴重な美意識になります。

起業家は、以上のことを幼い頃から忍耐強く守り抜き、生き抜いていかなければいけません。その人の忍耐強さは、5歳までの教育がとても重要だそうです。成功している起業家の多くは、5歳までに母親の寛大で寛容な教えを受けていたそうです。忍耐強さは起業家の成功の重要な要素の一つです。学生の頃、たとえ“バカ”と呼ばれたり、劣等生の扱いを受けても、大人になるまでに忍耐強く自分を信じて生き抜いてきた人こそ、成功を手にすることができるのではないでしょうか。

参考資料:
世界でもっとも有名なシェフ カーネル・サンダースの自伝
金持ち父さん貧乏父さん
スターバックス成功物語
あんぽん 孫正義伝
ゼロ・トゥ・ワン
成功する子失敗する子
未来のイノベーターはそう育つのか
藁のハンドル
ニッポンの時給を考える」 ほか

10.31.2016

ブランドとは

ブランドとは約束であり保証である。

「ブランドは、名称や言葉、記号、シンボルなどの組み合わせで実現される。消費者の知覚と思い込みによって形成されるものである」

中核製品、製品の形態、付随的機能という3つのレベルからなる製品のうち、重要な地位を占めるのがブランドとなる。

1 識別機能
ブランドは他社製品との識別に用いられる。名称や言葉、記号やデザインなど。

2 保証機能
その企業の製品が一定の価値を持つものと保証する機能。買い手にしてみれば、価値を予想できるという利点があるが、その期待に応えられない場合、ブランド・イメージは傷つく。

3 想起機能
ブランド名から想起されるイメージの事をいう。

コトラー「ブランドは消費者のマインドの中に存在するもので、現実に即しながら、最終的には消費者の知覚と思い込みによって成り立つものである」

コトラーのマーケティング ブランド戦略より

10.20.2016

モノづくりは勝っているが、プレゼンテーションが負けている

「日本の中小企業は欧米の企業より、モノづくりは勝っているが、プレゼンテーションが負けている。」
アメリカに行ったときにとある方から聞いた言葉です。

例えば、iphoneで有名なアップル社。先進的で洗練されたイメージがあるかと思います。その方曰く、「日本製品より品質が悪いのに、プレゼンテーションが上手いのでよく売れている。」と。
大学時代からアップル社のパソコンを使っていて、完全にアップル社の製品に対して先進的で洗練されたイメージを持っていた私は、「え?アップル社の製品は日本製品より品質が悪い?ほんとに?!」とそのときは疑問に思いました。しかしよくよく考えてみると、アップル社のパソコンは確かによく壊れるし、先進的で洗練されたイメージのiphoneも画面が割れたことがない人に会ったことがないくらい非常に最低な品質です。
それなのにiphoneは今でも世界一売れるスマートフォンだそうです。その大半は日本人が買っているそうですが。

プレゼンテーションの力とは、製品の品質に勝るほど力があるものなのかとハッとさせられました。

革新的なように感じる
先進的なように感じる
洗練されているように感じる

それは、“言葉”と“イメージ”と“製品”が三位一体で消費者に伝わることだと思います。

日本の広告と欧米の広告の違いを見てもよく分かります。
日本の広告は、これでもかというくらい情報を詰め込みますが、欧米の広告は、ワンフレーズ、ワンビジュアル(一言と一枚のイメージ)が原則です。
おそらく日本も今後、よりシンプルが伝え方が王道になっていくかと思います。

日本メーカーのホームページは、海外メーカーのホームページに比べ、情報がごっちゃりしていて、分かりづらく、デザインもイメージ写真も質が低い。

経営者の力強い哲学や経営理念がなければ、実現することはなかなか難しいですが、日本のものづくりも(弊社も含め)世界基準でのプレゼンテーションを行っていこうではありませんか!

参考までに海外メーカーのホームページをご紹介します。
※今後追記予定
TOOLS to LIVEBY(台湾のステーショナリーメーカー)
candylab toys(ニューヨークの木製の車のおもちゃメーカー)
OCTAEVO(スペインのステーショナリーメーカー)


9.13.2016

ニューヨーク視察レポート「ニューヨークどうでしたか?!」

アメリカ市場のリサーチと展示会視察のため、2016年8月19日(金)から26日(金)まで、ニューヨークに行ってきました。

「ニューヨークどうでしたか?!」とお会いした方に聞かれる度「すごかったです…。」としか答えられず、申し訳ないので、どうすごかったか、ここにまとめたいと思います。

出会った方々がすごかった
ニューヨークに到着早々、NYNOWというアメリカ最大規模のデザイン雑貨の展示会に行ってきました。

まず、ベアハウスの阿部さんにご紹介頂いた山本紙業の山本さんにご挨拶に伺いました。山本さんはすでに何回もNYNOWにチャレンジしている方です。右も左も分からない我らを優しく迎え入れて下さいました。NYNOWのJETROブース出展のことや、どのようにアメリカ市場にチャレンジしているかなどを教えて下さいました。

その後、トゥエルブトーンの角田さんのご紹介で、magnoteの藤本さんにご挨拶に伺いました。藤本さんは、元々半導体の開発をされていましたが、角田さんの開発したパイプロイドに惚れ込み、アメリカでパイプロイドのSole(独占的)Distributor(問屋)をしています。「アメリカ市場で商売をしていくには、商品のアイデアももちろんだが、商品が市場適正価格になるように調整することが重要。」ということを伺いました。また「バイヤーはすでに予算を持って展示会に来場し、その場で注文する。」ということを教えて頂きました。ちなみに藤本さんは、近々サンフランシスコ近郊に鶴橋風月USAを立ち上げられるそうです。

その次に、台東区を拠点にし、アメリカでも活躍しているカーマインさんのご紹介で、NYで何十年も活動されているGallery 91の海老原さんに出会いました。海老原さんに弊社の商品を見て頂いたところ、「他社のデザインと価格帯を見なさい。勝てるの?」と言われました。その問いに対して「どうでしょうねー、汗。」ということしか言えませんでした。

その後に、以前商品の問合せを頂いていたGreeting life Americaの岡田さんにご挨拶に伺いました。岡田さんは、アメリカで日本の文具や雑貨の卸をされている方です。現在は、弊社の商品にあまり興味はなさそうでした。

そして、JETROニューヨーク事務局主催の視察セミナーと個別相談を受けました。セミナーの内容の一部はこちらから見ることができます。▶視察セミナー
アメリカで活躍する日本人の方々の洗礼を受け、打ち拉がれていた私は、Mira Design Corporationの三浦さんの実に実践的で体系立ったセミナーに大変感銘を受け、そして勇気をもらいました。個別相談で、三浦さんに弊社商品を見て頂いたところ、クリップファミリーが、アメリカの現在のトレンドであるエコフレンドリーにマッチし、とてもユニークな商品だと言って頂けました。そして三浦さんがプレゼンをするときにクリップファミリーをバイヤー陣にご紹介して頂けるという有難いお話を頂きました。

お店の規模がすごかった
日本の雑貨店は、多くて30店規模ですが、アメリカでは小規模でも80店、中規模で400店、大規模で1,000店なんだそうです。商品の供給量が、日本に比べ、ゼロが1個も2個も違います。
日本は災害が多く、日々蓄えてきた人が成功した文化が根付いているそうですが、アメリカはいかに日々の生活を楽しむかという文化なのだそうです。アメリカは、たとえ不景気でも、日本の消費力に比べれば、大変な消費力なんだそうです。
視察中にJETRO事務局に教えて頂いたオススメのお店をできるだけ見て回ったのですが、お店の大きさ、ダイナミックな市場の動き、商品の分かりやすさなど、実際自分の目で見なければ感じることができない貴重な体験をしました。JETRO事務局のオススメのお店のリストはこちらから見ることができます。▶STORE LOCATION MAP

食べる量がすごかった
これは、仕事の話しと少しずれますが、食べなければ元気に動けません。そこで色々なレストランに行きました。そこで驚いたのが1食の量です。日本人の2食分の量が出てきます。ハンバーガーはグレープフルーツ大の大きさ、ポテトは、1リットルの牛乳パックの量はあります。それをアメリカ人はいとも容易く平らげます。どうりで体が大きいわけです。

においと音がすごかった
ニューヨークの夏は臭くて有名なんだそうです。レストランから出たゴミが道ばたにあります。下水からも強烈な異臭が上ってきます。地下鉄は、鉄の臭いと糞尿のような臭いで充満しています。日本に帰ってくると「日本はなんてキレイなんだ!」とつくづく思います。地下鉄のブレーキの音も堪え難いほどの騒音です。そしてアメリカ人は話し声もとにかくでかい。ぼくは日本では比較的声が大きい方ですが、アメリカではもっと大きな声で話さないと「?」という顔をされます。

とにかくオシャレですごかった
なんでもアルファベットだけで書いているからおしゃれに感じるのか、それともデザインの本場だからオシャレに感じるのか。見るものすべてがオシャレに感じました。
スーパーだとUnion MarketForagersWholefoodsmarket、こんなオシャレなスーパーは日本で見たことがありません。
アパレルだとurbanoutfittersAnthropologie。インテリアショップはABC Carpet & Home。紙製品店だとPaper Source、紙製品ブランドだとKnot & Bowurbanoutfittersの自社製品がとてもオシャレで、どんな人がデザインしているのか調べてみたところChristie Liberatoreと言う方がデザインしているようでした。デザインのテイストも色もアメリカの最先端で本当にオシャレだと感じました。
Casperというマットレスブランドも大変人気です。デザインを担当しているのは、RED ANTLERというところです。Casperはデザインコンサルタント会社の元IDEOの人がやっているというから納得です。
Webサイトだけでは、製品やお店の良さが伝わらないのが残念です。

とにかくニューヨークはクリエイティビティー、創造性に溢れ、刺激に満ちた街だということを肌で感じることができました。このような貴重な経験を30代にしてできる私はとても恵まれていると思います。この経験を活かし、皆様のお役に立てることができるように、自分たちの限界を決めず、挑戦していきたいと思っています。

8.18.2016

商品の売価の決め方、価格の決め方

“モノやサービスの価値”と“価格”のバランス」でも少しふれましたが、

経営者の仕事の中で、最も難易度が高く、高度で、重要なことに「値付け(値段を決めること)」があります。
値付けをちょっとでも間違ってしまえば、他社との競争に一瞬にして負け、仕事はなくなり、開発費も、人件費も、費やした時間も、すべてを無駄にしてしまいます。安くしすぎても、高くしすぎてもダメです。なので、決して簡単に決められることではありません。

弊社では、新商品を出す際、あらゆる競合になりそうな商品の価格を調べ上げ、どのぐらいなら、市場に受け入れてもらえるのかを比較検討しています。価格は、商品の見た目(デザイン)と全く同じように重要だと思っています。


それでは、具体的にどのように決めていけばいいのでしょうか。

「原価から算出する方法」と「市場での目標売価から算出する方法」があると思います。
今の時代、「原価がいくらかかったから、売価をこのくらいにする」というのでは往々にして失敗します。それは、今の時代、消費者は、商品の価格に対してとても厳しくなっており、いくらコストがかかったとしても、市場での適正価格でなければ、見向きもしないからです。

例えば、文具ならば、同じジャンルの競合商品の、商品名、デザイン(色合い、大きさ、仕様)容量、メーカー、製造国などを調べ、一覧表を作成します。そこから目標売価を設定します。

目標売価=原価(製造にかかったコスト)+流通コスト+利益

になります。もし「これでは利益が出ない」ということであれば、残念ながら企業努力が足りないのです。市場は生易しいものではありません。し烈な競争なのです。そこで勝てるのか、負けるのか、明らかな結果として現れます。

しかし、市場に「今までにない商品・サービス」を投入することができれば、自社で比較的自由度の高い市場価格を決めることができます。

弊社の商品「クリップファミリー」の例にとると、
競合商品を調べてみると、市場で出回っているクリップの売価は、8〜18個入りで、400〜600円でした。しかし、それらのパッケージを見てみると、たくさんクリップが入っているにも関わらず、パッケージ上では、どれも2〜4個しか入っていないように見えるものでした。そこで、弊社では、クリップ5個をすべて売場で見えるようにパッケージしました。台紙に5個留めてもらう組立のコストはかかるものの、結果としては、他社よりも多くクリップが入っているように見え、お得感を感じることができるパッケージデザインにすることができました。

「見た目価値(デザイン、容量)」と「目標売価」には密接な関係があります。ソフトドリンクやビールなどの飲料品は、そこをコントロールしている最たるものだと思います。売価は120〜220円ですが、原価は15〜30円程度だと思います。それだけ安いものを目標売価の見た目価値に合わせるために、広告やイメージ戦略に莫大な費用を使っています。

もし、自社で開発した商品の「見た目価値」が分からないようであれば、できるだけ多くの人に作ったものがいくらくらいに見えるか聞いてみることがオススメです。もし「380円くらいじゃない?」とか「1,000円くらいには見えるよね。」と言われたら、そのくらいの価格か、もしくはそれよりも0.5〜1割程度安く売価を設定することがオススメです。今の時代、「これお得だよね!」と思ってもらえるようでなければ、残念ながら売れません。

CDや書籍の場合、あまり売価の自由度がないので、ポスターやグッズを付けたり、作家と握手することができる握手券を付けているものもあります。そのことによってよりお得感を感じてもらうようにしているのです。

商品の売価の決め方、価格の決め方の手順を簡単にまとめると
1)競合リサーチ
2)自社商品の見た目価値のヒアリング
3)目標売価設定(市場適正価格)
になります。

商品を提供する側は、商品を買ってもらう側に、得をしてもらう必要があります。
そこが各社の腕の見せ所です。

8.17.2016

商売をする上で何が大切か、取引する上で気を付けていること

よく偉い人は、「お金儲けを第一にしてはいけない。人の役に立つことを第一に考えなければいけない。」と言います。
お金儲けを基準に判断してしまうと、いいことも悪いこともお金目的になって、たちまち事業がおかしなことになるのは分かります。
「じゃ無償で事業をやったらどうなの?」と思いますが、自分たちの利益を確保しなければ、事業はたちまち立ち行かなくなります。

商売とは、お互いに利益がもたらされることです。
むしろ、相手に得をしてもらうこと。だけかもしれません。

商売をする上で、相手が自分たちのことを考えてくれているのか、どうかを見極めることが重要なのではないかと思いました。
自分たちのことを考えてくれているように見せかけて、実は、自分たちの儲けのことしか考えていない人も結構います。例えば、偉そうにとりあえず会社に呼ぶ人は要注意です。そんな人とのやり取りで痛い目に合ったことも多々あります。

今まで商売をしてきて、相手のことを考えてくれる人、お互いのことを考えてくれる人、自分たちの儲けのことしか考えていない人、に出会いました。

商売は、相手のことをしっかりと考えてくれる人とやるのがいいのではないでしょうか。でも、そんな素晴らしい方は然う然ういません。

弊社は、本当に有難いことに弊社のことを考えてくれる方々と出会うことができました。そしてその方々と商売をさせて頂くことによって、なんとか事業を続けることができています。

営業の極意は、“相手の得を考えること”。“相手の話しや要望をよく聞き、相手のためになることを誠心誠意やること”だと思います。商売の極意もまさしく、“相手の話しや要望をよく聞き、相手のためになることを誠心誠意やること”なのではないでしょうか。

取引させて頂くからには、相手のためになることは何かよく考え、実行する。
もし、相手が自分たちの儲けのことしか考えていないのであれば、あまり関わらない方がよいかもしれません。

8.13.2016

天才とは

ぼくは、活躍している人を見つけるとすぐ「(あなたは)天才だ。」と言ってしまいます。
すると「いやいや天才じゃないです。」「努力してますから、天才じゃないです。」という答えが返ってきます。

天才とは、“努力しなくても有能な人”のことではありません。そんな人はいません。

天才とは、“自分が培ってきた能力を、最大限の努力によって発揮し、社会に貢献している人”のことです。

だれもが天才になれると信じています。

まずは、自分にはどのような能力があるのか、どのような能力を伸ばせそうかを自覚する必要があると思います。しかし、自分の顔は鏡がないと見ることができないように、相手がいなければ、自分の能力を見つけることはできないと思います。

それには、学校や社会での人との関わりや経験が大切になってくると思います。
どうすれば人の役に立つことができるのか、どうすれば相手に喜んでもらうことができるのか、やってみなければ分かりません。

何に自分の情熱を発揮できるのか。情熱とは誰に言われなくても熱い心で夢中になれることです。それも色々とやってみなければ分かりません。

人の役に立つことができるのならば、それは最高の人生なのではないでしょうか。自分が培ってきた能力を、最大限の努力によって、人の役に立てているのなら、あなたはすでに天才です。

8.03.2016

みんなちがって、みんないい

事業を立ち上げると、不思議と同じような志を持った方々と出会います。
そんなとき、「活躍していてすごいな!」と思うと同時に、羨ましく、嫉妬のような感情を抱くことがあります。このような類いの嫉妬は、ずば抜けてすごいと思う人には抱かず、むしろ同じような立場で活躍している人に抱くそうです。

そんなとき、中学生のときに出会った「みんなちがって、みんないい」という金子みすゞさんの詩の一節を思い出しました。

ーーーーーーーーーーーーーー
わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
ーーーーーーーーーーーーーー

人には人の味、自分には自分の味がある。

金子みすゞさんは、大正から昭和にかけて活躍した詩人です。
「みんなちがって、みんないい。」
とてもシンプルなことですが、時々忘れてしまいそうになる大切なことです。

ありのままの自分を受け入れる、ありのままの他人を受け入れる。

TEDトークでロバート・ウォールディンガーさんが、「人生を幸せにするのは何?」というタイトルで小説家のマーク・トウェインさんのこんな言葉を紹介していました。

かくも短い人生に 諍(いさか)い 謝罪し 傷心し責任を追及している時間などない 愛し合う為の時間しかない それが例え一瞬にすぎなくとも。

よい人生は、よい人間関係で築かれる。と。

よい人間関係を築き、よい人生を送るには、ありのままの自分を受け入れ、ありのままの他人を受け入れることがコツなのかもしれません。


ロバート・ウォールディンガーさんのTEDトークは▶こちら

6.06.2016

突如、目の前に、問題や不安、怒りや悩みが現れ、心が乱れたら

突如、目の前に、問題や不安、怒りや悩みが現れ、心が乱れたら皆さんはどうしていますか?
新しいことに挑戦している人ほど、日々様々な問題と戦っていると思います。そんなとき、心がけていることがあります。

今まで何とか問題を解決してきたことを思い出す
「今回はヤバイんじゃないか、今回は乗り切れそうにない」と心底思うことが時々あります。でも、振り返ってみれば、命の危険を感じても何とか生きてきました。問題を何とか乗り越えてきたからこそ、今こうして生きています。今まで何とか問題を解決してきたことを思い出し、できるだけ冷静でいようと心がけます。

ストレッチや筋トレや散歩をする
そうは言っても、机の前でもやもやしていては、その問題に捕われてしまいがちです。そんなときは、とにかく体を動かします。まずは、ラジオ体操、ストレッチをします。それでもダメなら散歩します。そうするとあら不思議、あんなに頭の中いっぱいにあった“問題や不安、怒りや悩み”が薄れていきます。CCCの社長の増田さんも、幻冬舎の社長の見城さんも、毎日やたらと体を動かしています。きっと、日々目の前に現れるたくさんの問題を、何度もリセットするために体を動かしているのではないでしょうか。

誰かに問題を打ち明ける
私は、会社員時代、問題が起きたら、とにかく直接関わりのない部署の人に問題を打ち明けていました。他部署の人とは利害関係もないので、冷静に相談にのってくれます。今でも何かトラブルがあったら、内容がすべて伝わらなくても、とにかくパートナーに問題を打ち明けます。そのとき自分では大きな問題だと思っていたことも、パートナーに打ち明けてみれば、なんてちっぽけな問題なんだと気づくことが時々あります。

心配事の9割は起こらない
禅僧、大学教授、庭園デザイナーの枡野 俊明の著作のタイトルです。様々な心配事が日々起こりますが、「心配事の9割は起こらない。」ほんと、そうだと思います。何か心配ごとができたら「でも、心配事の9割は起こらないよね…。」そう思うだけで、とても気が楽になります。

こんな風に自分なりの心の落ち着かせ方を用意することはオススメです。
もし、オススメの心の落ち着かせ方を知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。ご連絡お待ちしております。

4.28.2016

どうやってデザインを決めるのか、どうやってデザインの質を上げるのか

「どうやってデザインを決めているんですか?」「どうやってデザインの質を上げているのですか?」と質問を頂きました。
デザインには正解がないので、どこまで突き詰めるか、難しい問題だと思います。

デザインとは機能だと考えています。誰のためのデザインなのか、その人のためにならなければ、全く役に立たないものになってしまいます。その上で気を付けていることがあります。

人の意見を聞く
デザイナーが作ったものは、往々にして独りよがりです。それは、デザイナーの多くが、デザインを自己表現の手段にしているからです。しかし、そもそもデザインとは、自己表現の手段ではなく、社会や組織の活動の文脈から必要になってくるものだと考えています。
“社会や組織の活動”と“デザイナーの表現”の相性がよければうまくいきますが、そのことを分かっていない社会や組織の幹部とデザイナーが出会ってしまうとかなり悲惨なことになってしまいます。経営とデザインは表裏一体です。
しかし現状は、自己表現したい人がデザイナーになっていることがほとんどなので、その勘違いを穴埋めするためにも、デザイナーは、経営についてよく学び、経営者や営業マンの話をよく聞き、それをデザインに反映させ、経営者や営業マンは逆にデザインについてよく学ぶ必要があると思います。

試作を繰り返す
製品を完成させるまでにどれだけ手書きし、考えたでしょうか。どれだけ実際に試作してみたでしょうか。完成度はその量と関係していると思います。
ちょっとでもラフを書いたら、即座にパソコンの作業に入ってしまう人がいます。でも、「手書きでのアイデアの量」と、「完成品の質」には密接な関係があると思っています。完成度を上げるには、パソコン作業に入る前の「手書きでのアイデア」の量を増やす必要があると思います。
パソコン作業に入っても、そこからの「試作の量」もまた、「完成品の質」と密接な関係があります。

世界の優れたデザインから学ぶ
会社内でデザイナーをしていると日々の業務に追われ、なかなか展示会に足を運びづらいかと思います。しかも、展示会に行くと言って外出することもなかなか難しいのではないでしょうか。しかし、デザイナーにとって国内に限らず、海外の展示会を見たり、活躍するメーカーの製品やデザイン書籍から学ぶことはとても大切だと思います。
デザイナーに対してデザインの質を上げてほしいと願うのならば、デザイナーに色々な展示会に足を運んでもらったり、質の高い製品やデザイン書籍を提供したりすることは大切だと思います。

常に改善する
スガイワールドの商品は、人には分からない程度の些細な改善を常に行っています。プロダクトデザインの改訂は、型を変えたり、デザインを変えたりと、お金も時間もかかりとても大変なことなので、そのようなことを行っている零細企業は、あまりなさそうです。しかし弊社では、お客様に対して常に最善の製品を提供したいので、お金がかかってもそのようなことを行っています。

4.25.2016

成功するには、

ワクワクするような目標を立てる。
行動を起こす。
試練に耐える。
粘り強く挑戦する。
自分の感情や欲望をコントロールする。
学び続ける。
誠実である。
思いやりをもつ。
感謝する。
簡単にあきらめない。
自信を持つ。
自分にはなにができるかを自覚する。

以上のことを自分と他人に対して、
最大限に伸ばせるように努力し、手助けする。



4.21.2016

分からないものは売れない

“今までにないもの”を作ろうとすると、今までにないものなので、作った人以外には分からないものになってしまいがちです。作った本人でさえ、実は、あまり商品やサービスについて分かっていなかった、ということもあるかと思います。

でも、分からないものは売れないというのは当たり前です。分からないものにお金を出すということは、信用できないものにお金を払うことと一緒です。

例えば、店頭のPOPの文字が小さすぎたり、細かすぎたり、多すぎたり、複雑だったり。商品を説明する写真が入っていなかったり。POPは大きな写真と、大きな文字で数行程度で十分です。

さらに、買う人にとって“知らないジャンル”の商品を作ってしまうとハードルが上がります。

例えば、ボールペンや付箋は、普段、多くの人が使っているものだったり、知っているものなので、「これは〇〇のようなボールペンです。」「これは〇〇のような付箋です。」と伝えれば、「あ!ボールペンなんだ。」「あ!付箋なんだ。」とすぐに分かってもられます。

でももし「これは、ボールペンの形をしたツチ族のお祈りに使う杖です。」というような商品を作ってしまうと、「え?ツチ族のお祈りの杖?」「生活の中でどう使うの?」「どうしたらいいの?」と困ってしまいます。(個人的には、ボールペンの形をしたツチ族のお祈りの杖が売っていたらかなり興味を引きますが、やっぱり買わないと思います、笑)

はじめて商品を作ったり、商品を作り慣れていない人がこのようなことに陥っているのをたまに見かけます。

それはなんですか?どう使うんですか?買った人にどんな成功や幸せをもたらしてくれるのですか?
それらを端的に分かりやすく伝えることがとても大切だと思います。

4.18.2016

備えあれば憂いなし

世間では「100年に一度の不景気。」「20年ごと不景気のサイクルがある。」などと言われますが、何年ごとに不景気のサイクルがあるのかが大事なのではなく、そもそも景気には浮き沈みがあるのだから、それに備えることが一番だと思います。

二宮金次郎さんは、1833年以降に度々起こった飢饉(食べ物がなくて飢えること)を予見し、お米だけではなく、稗(ひえ)や穀物などを育てることを推奨し、みんなで乗り切りました。

今からたった180年前の日本では、食べ物がなくなり、多くの死者を出したことがあったなんて今の人は信じられないかもしれません。

今の日本では「食べ物が余って廃棄している」なんて昔の人が知ったら、なんと思うでしょうか。


先日、とある方から「昔は11億の売上げがあったが、今じゃ2億だよ。」と伺いました。色々とご苦労があるかと思います。弊社も人ごとではありません。弊社の売上げは皆様に比べれば、雀の涙程度ですが、「備えあれば憂いなし」。

二宮金次郎さんは、収入に応じて支出に限度を設け、備えた余裕を次世代や地域に譲ることが大切だと言っていました。

利益は人様から預かった預かり金です。いずれきちんと返さなければいけません。
利益を自分のものと思うのは、甚だ勘違いなのです。

松下幸之助さんは「ダムの経営」、稲盛さんは「足るを知る」が大切だと言っていました。

手元にお金が入れば使ってしまうのが人間の性ですが、それを我慢し、次への蓄えとして備えることができる人こそ、経営者なのではないでしょうか。

下記「二宮金次郎の一生」P211より
「お前たちの村が荒廃したのは、ただ用水が駄目になったので、農業が出来ないからではない。用水が駄目になったら、田圃を畑に切りかえて、雑穀を育てればいいではないか。人の命を養うのは、米だけではない。それなのに用水が駄目になったのを口実に怠けて良田を荒廃させ、博突を好み、よそから金を借りて、一時のがれをしている。これこそ家が困窮し、一家離散した原因である。博突というものは、たとえ金持ちでも、先祖伝来の家を傾けてしまうものである。ましてや、貧しい者がこの悪弊に染まれば、たちまち滅亡するに決まっている。また、田に用水のないのを理由に田を荒らしているが、田を畑に切りかえて農耕すれば、畑も田にまさるほど有益である。田は年に一作しか米が穫れないのに、畑ならば年二回、作物が穫れる。それをしないのは、お前たちが怠け者であるからだ。わたしのやり方は、質素、倹約を旨とし、それによって余剰を生み出し、その余剰で他人の苦難を救い、それぞれが刻苦精励して家業に励み、善行を積んで悪行はなさず、よく働いて、一家の安全をはかるというやり方である。どの家もこのように努カすれば、貧しい村も豊かになり、滅亡寸前の村も必ず復興できる。」

4.14.2016

幸せになる習慣、不幸せになってしまう習慣

【幸せになる習慣】
人と比べない
人が持っているものを欲しがらず、自分が持っているものに光を当て感謝する
自分を幸せにしてくれるものを知る
素晴らしい仕事し、素晴らしい人と出会う
やってみたいことを実行する
お金持ちになることを重要な目標にしない
ラッキーな人の話を聞く
出会った人のいいところを見つける
一日30分、少し早歩きで歩く
健康的な美味しいものを食べる
音楽に合わせて体を動かす
動物や笑顔の絵を描いたり、写真を撮ったり、見たりする
部屋に花を飾る
旅をする
美味しいものを食べる
目の前の試練を楽しむ

【不幸せになってしまう習慣】
テレビや雑誌で、お金持ちや恵まれた人の暮らしを見る
自分は恵まれていない、不幸だと思う
自分は不幸だと思っている人と会ったり仕事をする
とにかく運動しない
人の悪いところを探す
不健康な食べ物を食べる
なんでも人のせいにする
目の前の試練に囚われる
寝る前に悩み事を考える

4.11.2016

エリートとは

「あの人はどうせエリートなんでしょ?」「どうせ恵まれてたんでしょ?」世の中からそんな声が聞こえてくる気がします。

エリートとは、どのような人を指すのでしょうか。

「エリートとは、恵まれてしまったがゆえに、みんなのために貢献する人」と下記ブログに書いていました。
▶早稲田高等学院事件から考えるエリートとは
▶エリートとは、恵まれてしまったがゆえに、みんなのために貢献する人

ほぼ同じタイミングで全く同じことを言っている人がいるのが、ちょっと不思議ですが。それはそれで置いといて。

「エリートとは、恵まれてしまったがゆえに、みんなのために貢献する人」
なんだか納得しました。

エリートとは、衣食住に困らず、義務教育を受けることができた日本人全員を呼ぶと思っています。

今の日本では、自分より恵まれているように見える人を、エリート、恵まれた人、と思い込み、何か弱みを見つけたらみんなでその人を地獄に落とすかのような風潮が蔓延しているように感じます。人を批判することに一生懸命な人が多すぎるような感じがします。

「あの人はどうせエリートなんでしょ?」「どうせ恵まれてたんでしょ?」
と人を批判する人も、その人がもし日本人なら、世界から見ればその人はれっきとしたエリートの一員です。

人に対して批判的になってしまうのは、「自分は世間知らずで本当にどうしようもない不勉強でとても未熟な人間なんです。」と言っているようなものです。

松下電器の創業者の松下さんは、人の立場というのは、その人が社長であろうが、ホームレスであろうが、それは「車を引く人か、車に乗る人か」の違いだけだと言っていました。

たまたま総理大臣になった。社長になった。社員になった。主婦になった。ホームレスになった。それは立場の違いだけだそうです。ホンダの創業者の本田さんも「社長も盲腸も一緒だ。」と言ってました。それは、極端な話ですが、つまりは、たまたまその立場になったのであって、同じ人間に違いはないのだということだと思います。

「人はみな同じ人間だ。」ということを分かっていない人が今、増えているような気がします。

そんな中、日本にはほとんど恵まれたエリートしかいないので、その中で何をしたらいいのか分からなくなる若者が増えているような気がします。現にぼくも学生時代はそうでした。

世界を見渡せば、助けを求めている人は必ずいます。日本にもいます。

日本に生まれた我々がやらなければいけないこと。それは、自分の得意なこと、一番自分の力を発揮できることは何か、ということに気付き、それを最大限に活かし「みんなのために貢献する」こと。

それが、日本人全員に課せられた使命だと思っています。

4.10.2016

明るさと色彩計画について

ロゴマークは何色にしたらよいか、
ブースの色は何色にしたらよいか、
カタログの色は何色にしたらよいか、
感覚的に色を決めている人もいるかと思います。

買いたがる脳(デイビッド・ルイス著)」という本のp158に下記のようなことが書かれていました。

・青や緑のような寒色は気分をリラックスさせ、オレンジや赤などの色は興奮させる
・小売店の内装は、暖色系より寒色系の方が買い物客の評価は高い

これはなぜなのか、自分なりに考えてみました。
明るい寒色系は、日中の空の色です。それに対して明るい暖色系は、火や火事、山火事などを喚起させるのではないでしょうか。

また、P160には「赤を劇場のロビーに使えば、暖かく華やいだ雰囲気を演出するが、空港の出発ラウンジに使うと、臆病な乗客の不安をあおる危険がある。空港の出発ラウンジにふさわしいのは、自然な色合いのダークブルー、グリーン、ブラウンなどである」とありました。

JALの鶴のマークは赤ですが、これは、燃えた炎のように見え、安心を求める乗客には逆効果なようです。

燃えるような情熱をロゴマークで表したければ、赤やオレンジ。
展示会のブースを明るく活発に見せたい場合は、水色などの寒色系。
照明を落とし、落ち着いた雰囲気を作りたいときは、木の色や緑色などの天然の色を使い、リラックスできるブースに。
落ち着いた安らぎを感じさせたいカタログの場合は、寒色を取り入れ、注目させたい箇所には暖色系を取り入れたり。


自然界の色や明るさを参考にし、それを照明や色彩計画に取り入れてみてはいかがでしょうか。

4.04.2016

ターゲットを明確にする必要性について

事業計画書や商品の企画書においてターゲットを決めることは大切です。
なぜ、ターゲットを決めることが大切なのでしょうか。

ターゲットとは、英語で“的”という意味です。
“的”とは、“消費者の心”です。
“商品”とは、“消費者の心”という的を打抜く“矢”です。
“的”が明確でないと、打った“矢”は、どこにも刺さりません。


商品とは“プレゼント”です。
“プレゼント”をあげる人は、相手の顔を思い浮かべ、その人がどのような人で、その人がどのような好みで、どのようなことに喜びを感じるのかをイメージし“プレゼント”を考えると思います。

誰にでもいい“プレゼント”(商品)は、誰の心にも届かない、誰もいらないプレゼント(商品)になってしまいます。

そして商品とは“人を助けるもの(こと)”です。
誰を“それ”で助けるのですか?助けたいのですか?だれでもいいから助けたいのでは、だれ1人として助けることは難しいと思います。

ものづくりにおいて、「相手の顔を思い浮かべる」ということは大切だと考えています。

最低限決める項目
年齢、性別、仕事、好み(好きな服のブランド、雑誌、色)、夢、どのようなことに喜びを感じるか、どのような生活を過ごしているか、などです。

3.11.2016

創業者の発明

日本には世界に誇る大企業がたくさんあります。今は大企業でも、創業当時は、とても小さい会社からのスタートでした。それらの大企業は、創業当時、どのような発明品からスタートしたのでしょうか。気になったので調べてみました。


松下電器:アタッチメントプラグ。松下電気器具製作所の創業第一号製品。1918年(大正7年)発売。アイロンや電熱器など電化製品のプラグとして用いることで、電灯のソケットから受電する製品。

ソニー:コンバーター(周波数変換器)。ラジオに取り付け、短波放送が聴けるようにする機械。

シャープ:徳尾錠というベルトのバックル。その後、金属製繰出鉛筆(早川式繰出鉛筆)。販売開始後、商品名をエバー・レディ・シャープ・ペンシル。

東芝:からくり人形「弓曳童子」や和時計「万年時計(万年自鳴鐘)」。

日立製作所:国産第1号の5馬力誘導電動機。銅鉱山等で使用するポンプ用動力。

トヨタ:豊田式木製人力織機。織物を作る機械。

ホンダ:本田エントツ型エンジンを自転車に搭載した通称バタバタ

コクヨ:和式帳簿の表紙。買帳、売帳、金銀受払帳、注文帳などをまとめた元帳「大福帳」の表紙。

キングジム:切り抜き式人名簿。会社の社判を切り抜き、差し込んで整理する名簿帳。


こうしてみると、大企業の創業者の方々は、その当時の世の中に寄り添い、本当にみんなが必要とするもの、みんなの生活をより豊かにするものを考え、そのアイデアを必死に形にしていたということが分かりました。

まだ世の中にはないけど、“みんなが本当に必要とするもの”。言うのはとても簡単ですが、それを考え出すことはとても難しいことです。

今、“みんなが本当に必要とするもの”はなにか。それに対しての答えは、スガイワールドの事業を通して応えていきたいと考えています。


3.09.2016

スガイワールドの行動規範

行動規範とは、仕事にどう取り組むか、ということです。
どのように仕事に取り組みたいか、どうありたいか。

行動を起こす
行動を起こす上で、算盤(数字上の計画)はとても重要です。でも、やる前から色々考えすぎて行動に移さないのでは意味がありません。ジャック・マー孫正義さんは、「一流の計画と三流の実行力」か「三流の計画と一流の実行力」の二択だとしたら、「三流の計画と一流の実行力」の方が重要だと言っていました。きっとそうなんだと思います。実行力のある人は、魅力的です。

楽観的でポジティブ
ネガティブな感情はネガティブを増幅し、ポジティブな感情はポジティブを増幅します。
明るい未来を願うのなら、これ以上ネガティブな空気を増やしたくはありません。

多くを話さず、人の話をよく聞く
年を経ると自分の話ばかり長くなり、人の話を聞こうとしなくなってしまいます。でも本当に大切なことは、人の話をよく聞き、それに対しての答えを単刀直入に伝えることだと思っています。

老若男女問わず、色々な人から学ぼうとする
年を取ると自分より若い人に対して「自分の方が経験が豊富なんだから自分は間違いない。」と思いがちです。でも若い人が言っていることの方が正しいことも多々あります。その事実を認めることができなければ、自分が成長することはできず、創造性が求められるこれからの世界を生き抜くことは難しくなってしまいます。
若者の話を素直に聞くことができる人は、創造性が求められるこれからの世界を生き抜いていくような明るい未来を感じます。逆に話をあまり聞かない人は、なかなかこれからの世界を生き抜いていけるような未来は感じません。

いちいち騒がない
これは、自分が今一番欠けている部分だと思います。何かトラブルが起きたり、上手くいかなかったりすると、すぐに心が穏やかでなくなり、落ち着かなくなります。でも、気持ちが穏やかでないと正しい判断ができなくなります。何かおこってもまずは、自分に「いちいち騒ぐな」と言い聞かせます。そして起きたトラブルや問題をどう解決したいか、冷静に考えることが大切だと思っています。


3.08.2016

深澤直人ワークショップ「without thought」

皆さんは、プロダクトデザイナーの深澤直人さんが行っている「without thought」というワークショップをご存知でしょうか。ぼくは、本屋さんでそのワークショップをまとめた本をたまたま読んだことがありました。そのときから何か気になっていたので、改めて見てみました。

without thoughtとは、「考えなしに」という意味だそうです。デザイン業界では、アフAffordance(アフォーダンス)という言葉が一時期流行りました。アフォーダンスとは、モノが人に働きかけることだそうです。例えば、自転車のかごは、ゴミ箱に似ているので、ゴミを入れたくなる。低い机は腰掛けたくなるという具合です。
このAffordance(アフォーダンス)と考え方が似ているのかなあと思いました。

そういえば、深澤直人さんがデザインした椅子は、人が思わず背もたれに上着をかけてしまうということを意識して、この椅子の背もたれをデザインしたそうです。
▶ラウンジチェア

ワークショップの第7回目の朝食の回では、漆塗りのお椀のようなマグカップがありました。OLさんが、インスタントみそ汁をこれに入れて楽しむ絵が浮かびます。第11回目の容器の回で、輪ゴムの箱を開けると的当てゲームになる、というものもありました。世の中にすでに存在しているもので思わずやってしまっていることを分解、再構築し、思わずそうしてしまいそうになることをより促す、ということにうまく落とし込んでいると思いました。

第1回 考えない
第2回 つり革
第3回 e-fashion-
第4回 MUJI
第5回 ゴミ箱
第6回 コイン
第7回 朝食
第8回 拭く
第9回 花器
第10回 BOX
第11回 容器
第12回 手を洗う
第13回 フード
第14回 スマホ

3.07.2016

買ったときより、価値が上がるモノ

モノは、通常、買ったとき一番価値が高く、徐々にその価値が下がっていくそうです。家やマンションがそうかもしれません。

でも、買ったときより、価値が上がるモノを提供できることが重要なようです。

例えば、
自分用にカスタマイズできるトラベラーズノート*や万年筆、ジーンズ、観葉植物など。買ったときは、新品で自分のモノになっていないモノが、カスタマイズ*したり、使い込んでいくうちに味がでてきて、愛着がますますわくようになるものです。自分用にカスタマイズ*したり、自分色に染まることにより、買った値段には代え難い愛着が湧いてきます。

また、体験できることも重要です。
ゲームやエンターテイメント*性のあるモノです。
自分がやってみないと分からない、やってみたくなるモノです。
買ったときは、ただのモノだったものが、自分が体験することによって代え難い経験ができるモノです。
例えば、テレビゲームやホロスペックメガネ*は自分がやってみないと体験できないものです。

そして最後にギフトにもなるものです。
お店に売っているときは、ただのモノでしかなかったものが、人にあげて喜んでもらうことにより、代え難い交流を手助けするものに変化します。人間は、人同士で何かを送り合う本能があると聞きました。それが人類をここまで進化させてきた一要因になっているようです。
本当に自分がよいと思ったものは、人にあげたくなるもの。そして人に喜んでもらい、また、人にもらうことで、よりよい人間関係を築くことができます。

まとめると
1)自分用にカスタマイズできる
2)体験できる
3)ギフトになる

そのようなモノが今の時代、大切なようです。


トラベラーズノート*:文具メーカーデザインフィルが開発した牛革製のカスタマイズできるノート
ホロスペックメガネ*:光を見るとホログラム画像が見える不思議なメガネ
*カスタマイズとは:使用者の好みや使い方で、見た目や機能を変えること
*エンターテイメントとは:楽しませてくれるもの

2.29.2016

企画ってどうやって考えてるんですか?パート3

似たもの同士を出会わせてみよう

身の回りにある身近なものの機能を取り出し、
似たもの同士を出会わせてみよう

①身の回りにある身近なものを探す
②その機能や見た目を取り出す「“〇〇”もの」
③その機能や見た目に似ているものを“小さなものから大きなものまで”探す
④それらを「のような」という言葉でつなげてみる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①消しゴム

②“四角い”もの

③消しゴム、サイコロ、ルービックキューブ、ギフトボックス、水槽、冷蔵庫、家、ビル


④サイコロのような消しゴム、ルービックキューブのような消しゴム、ギフトボックスのような消しゴム…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①シール

②“くっつける”もの

③つけまつげ、付け髭、蛸の吸盤、付箋、ガム、磁石、バッチ、カップル、壁紙、電車の連結

④つけまつげのようなシール、付け髭のようなシール、蛸の吸盤のようなシール…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①液体のり

②“透明な”もの

③水滴、ビー玉、液体のり、ダイヤ、クリスタル、スノードーム、香水、ガラス、くらげ、空

④水滴のような液体のり、ビー玉のような液体のり、ダイヤのような液体のり…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①コップ

②“何かを入れる”もの

③コップ、筆箱、ガラス瓶、貯金箱、花瓶、鳥かご、水槽、宇宙船、船、潜水艦

④筆箱のようなコップ、ガラス瓶のようなコップ、貯金箱のようなコップ…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①S字フック

②“ぶら下がる”もの

③S字フック、ハンガー、プラントハンガー、傘、おさるさん、ナマケモノ、体操選手、クレーン

④ハンガーのようなS字フック、プラントハンガーのようなS字フック、傘のようなS字フック…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①ボール

②“丸い”もの

③ボール、剣玉の玉、電球、りんご、サッカーボール、スイカ、風船、地球儀、くす玉、ドーム、月、地球、火星、金星、土星、太陽

④剣玉の玉のようなボール、電球のようなボール、りんごのようなボール…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①ペン

②“まっすくな”もの

③ペン、ポッキー、鉛筆、歯ブラシ、笛、枝、人、電車、バス、ロケット、搭、ビル、飛行雲

④ポッキーのようなペン、鉛筆のようなペン、歯ブラシのようなペン…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①ライト

②“光る”もの

③ライト、ピアス、宝石、火、たいまつ、信号機、灯台、ひらめき、星、月

④ピアスのようなライト、宝石のようなライト、火のようなライト…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①ノート

②“厚みが薄い”もの

③ノート、紙、葉っぱ、潰れた空き缶、カッティングシート、ハンカチ、鏡、マンホール
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①ファスナー

②“開ける”もの

③瓶のふた、ファスナー、虫食い、扉、自動ドア、門
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①クリップ

②“挟む”もの

③クリップ、洗濯バサミ、サンドイッチ、鳥のくちばし、動物の口、鳥の足、動物の手、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①カッティングシート

②“敷く”もの

③マウスパット、お皿、まな板、カッティングシート、ボードゲーム、キッチンマット、絨毯
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①iPhone

②“何かが映る”もの

③iPhone、カメラ、モニター、テレビ、みずたまり、鏡、窓、スクリーン、キャンパス、黒板、ホワイトボード、池の水面
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①スポンジ

②“柔らかい”もの

③スポンジ、マシュマロ、プリン、ゼリー、パン、おもち、ねこの肉球、ぬいぐるみ、風船、枕、クション、ソファー、ベッド
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「のような」という言葉でつなげて、そこからどのようなモノを想像を膨らませることができるかは、力の見せ所です。

このように、モノの特性をばらし、そのモノの特性に似たモノを探し、出会わせてみると、面白いものを考え出すことができます。

関連記事:
SUGAI WORLDの発想法
アイデアの出し方、企画の考え方
企画ってどうやって考えてるんですか?パート1
企画ってどうやって考えてるんですか?パート2

2.17.2016

非認知能力とは

スガイワールドの活動をはじめてから、自己実現(人生に目的や目標を持って努力し成しとげること)をしている人、自分の能力や個性を最大限に活かし社会に貢献している多くの人と出会うことができました。

会社員時代、ギフトショーのアクティブクリエイターズに出展している人たちを見て、「この人たちの目の輝きは、何か違う。」と強く感じたことを今でもはっきり覚えています。それはまさしく、自分の能力や個性を最大限に活かし、生き生きと自己実現をしている人たちの目でした。

その人たちがやっていることや考えていることにも興味があったのですが、その人たちが幼少期どのような教育や環境で育ったのかとても気になりました。そこで色んな人に聞いてみたのですが、みなさん口をそろえて「他の家庭となんら変わりない。ごく普通の家庭。」と答えます。でもきっと、何か明らかに違う、とずっと気になっていました。

そんなときノーベル賞経済学者、ジェームズ・ヘックマン教授「5歳までのしつけや環境が、人生を決める」という記事を見ました。“人生を決定づけるのは「潜在能力」(「非認知能力」)”ということでした。

非認知能力とは
非認知能力とは、認知能力(知能指数、IQ、学力)ではない能力のことで、下記のような項目があるそうです。

アメリカのKnowledge Is Power Programによる基準
① やり抜く力、忍耐力
② 自制心
③ 意欲、やる気
④ 社会的知性(他者の感情や意図を感じ取り、行動する)
⑤ 感謝の気持ち
⑥ 楽観的思考(すぐに立ち直ったり対応できる)
⑦ 好奇心
 +
創造性(主体的に考え、新しいものや新しい手法を作る)
リーダーシップ(目標に向かってチームを導く)
計画性、自己管理能力(締め切りやスケジュールを立て、計画、行動する)

ビッグ・ファイブと呼ばれる5つの性格スキル
(1)誠実性 まじめさ、責任感の強さ、自己統制力、達成への意志の強さ、計画性
(2)開放性 好奇心が強い、想像力、美の理解・興味、新しいものへの親和性
(3)外向性 社交性や活動性、積極性、コミュニケーション能力、上昇志向、エネルギッシュな傾向
(4)協調性 利他性や共感性など、仲間と協力して取り組む力、嘘偽りない態度
(5)精神的安定性 不安や緊張の強さ、自分に対する自信

こういった能力は、これからの時代、本当に大切な能力だと思います。経営者にとってもとても重要な能力だと思います。今まで読んだ経営者の本や、経営学者の本にも確かにこのようなことが大切だと書いていました。

テストで100点を取ることよりも、のびのび自分の興味の赴くまま生きるように、と育てられた人の方が、今の時代活躍しているように感じます。
その人の元々の能力より、努力したことを褒められたり、他人に対して親切にする大切さを教えられたり、本人の興味を最大限伸ばしてもらったり。

今まで日本の義務教育で最も大切にされてきた学力(認知能力)ではないそれ以外の能力、非認知能力の大切さは、最近やっと注目されてきたそうです。

きっと今、自己実現できている人、自分の能力や個性を最大限に活かし、社会に貢献できている人の多くは、この非認知能力が高いのだとガッテンしました。



参考:5歳までのしつけや環境が、人生を決める
   学力だけじゃダメ? 社会で成功するために必要な「非認知能力」5つ
   〝やる気〟を育て頑張れる子に!|知育に必要な5つの価値
   社会的知性(SQ)
   頂点を極めた人々に共通する「規則性」
   好きなことを忘れてしまった中学時代。 でもある友達のひと言が、ぼくを目覚めさせた
   就学前教育カリキュラム(教育庁)
   


2.15.2016

コンサルタント、アドバイザー契約について

企業の方にコンサルタント、アドバイザーを行っています。

「商品企画力が弱いので、相談にのってほしい」「商品を作ったことがないので、アドバイスがほしい」など、最近、有難いことに様々な相談を頂きます。

スガイワールドでは、商品の事業計画を含め、ブランド立案、マーケティング立案、商品のデザイン、商品の販売方法、PRの方法などのアドバイスを行っています。

商品において、デザインというものは、ほんの一部分です。商品をお客様に届けるまでにはたくさんのプロセスがあります。



この図の中にあるように、デザインはあくまで商品の一部分にすぎません。企業の方からときどき、「デザイナーに商品のデザインをお願いしたんだけどなかなか売れない。」とご相談を頂きます。その理由は、デザイナーはあくまで商品をデザインすることが専門で、流通や広報など、商品を取り巻くすべてのことの専門ではないからです。全てをデザイナー任せにしてしまうのではなく、事業者が明確な目標を掲げ、情熱と主体性を持って取り組んでいくことはとても大切です。

スガイワールドでは、多くの方のご要望にお応えし、今まで培ったノウハウを活かし、商品のデザインに留まらず、商品の事業計画やブランド立案、マーケティング立案、商品のデザイン、製造のコーディネート、商品の販売方法、PRの方法など、総合的な支援を行っています。


1)コンサルタント、アドバイザーの進行について
特に決まった具体的なレジュメのようなものはありません。

まずはじめに、企業様の課題をヒアリングさせて頂き、適宜その事業に会わせたアドバイスをさせて頂きます。よい点、課題点等を割り出し、目標を策定し、進めていきます。

2)過去の事例について
企業様によってかなり違いますが、
・商品企画力が弱いので、相談にのってほしい →商品企画のアドバイス
・商品を作ったことがないので、アドバイスがほしい →マーケティングの立案
・企業のブランディングについてアドバイスがほしい →ブランディングの立案
・集客力や認知度を高めたいので、アドバイスがほしい →PR戦略の立案
・展示会に出たことがないので相談したい →展示会等のトータルディレクションなど、多岐にわたります。

「困っているので、一度相談したい」という方がいらっしゃいましたら、
お話を伺い、ご要望に応じた内容、スケジュール等を作成いたします。
ご相談は→こちらから

2.14.2016

佐藤雅彦さんの講義「映像で理解できること」

2016年2月6日に東京藝術大学院、横浜キャンパスにて行われた佐藤雅彦さんの講義「映像で理解できること」を受講してきました。本当に勉強になりました。

今まで佐藤雅彦さんが取り組んできた作品の紹介からスタートしました。

どうすれば、あることが伝わるのか
どうすれば、あることが分かるのか

作品の紹介
ISSEY MIYAKE A-POC 認知科学
ビーだまのビーすけの大冒険 物語性
・現れる数理 数学の実証
I.Q トーンのある世界
経済ってそういうことだったのか会議(帯に“日本経済新聞社 ¥1500”と入れることを考えたのは佐藤雅彦さんだそうです。)
DNP Idea Factory

作り方を作る
作り方が新しければ、自ずとできたものは新しい。
「私は何かを表現するときにいきなり表現から入るのではなく、まず「作り方」から考え出します。」
「50歳、60歳になっても何になりたいかなんて分からない。やりたいことを思いっきりやることです。ポリンキーやI.Qをやれたときも死んでもいいと思った。あまり考えすぎない。とにかくやってみることです。」

作り方を作る 4つの手法
・rule
・tone
・考え方から生む表現 ※今回の講義
・メディアから考える

考え方から生む表現
・認知科学 群化(grouping)人は見えないものを補完する能力がある
・機械工学 歯車、カム曲線、ゼネバ機構、リンク
・計算機科学 コンピュータサイエンス 例えばアルゴリズム、レイヤー
・生物学
・数学
・可視化・実験デザイン しいたけの成長

験(ため)す
頭と体を使ってとことん験す

認知科学の実験で、体にいくつの点を付けて動けば、見え方が変わってくるかや、アルゴリズムを人の動きに返還し、どのような動きが効果的に見えるかなど、大学で実験している記録映像の紹介がありました。

「実験のexperimentは、ラテン語のexperiri 「ためす、しらべる」から生まれました。専門家のexpertとは、験しの数が多い人。毎日験している人のことを専門家expertといいます。」
「例えばISSEY MIYAKE A-POC、パリコレってかっこいいな、なんて思うかもしれない。でもすぐにカッコイイものなんて作れるはずがない。何度も何度も験し、こうしたらどうか、ああしたらどうかと、色々やってみて、やっとできるんです。」

「昨日、何かを験しましたか?ぼくは毎日験している。
自分の好きなものをとことん験す。
好きなものは行動しなければ見つからない。」


ぼくは、佐藤雅彦さんにお会いするまで、とてもスマートで、論理的に無駄なくキッチリものづくりをしていく方なのではないかと思っていました。
でも実際お会いしてみると、とてもチャーミングで、熱く、色々と手を動かし、何度も験し、失敗にくじけず、ひたむきに取り組んでいる方なのだと感じました。

完成する作品はとてもクールで多くの人を魅了しますが、その影には、地道な数多くの実験の上に成り立っているということを学んだ講義でした。

頭と体を使ってとことん験す大切さは、事業や商品・サービスの作り方にも通ずると思います。思い立ったら頭と体を使ってとことん験すしかありません。頭と体を使って験した数が、その人の力になるのだと思います。

ラテン語のexperiri は「ためす、しらべる」という意味。専門家expertとは、験しの数が多い人。毎日験している人のことを専門家expertと言う。


1.28.2016

将来的にどうしていきたいですか?

「将来的にどうしていきたいですか?」と時々聞かれます。

会社の規模は、支持率に比例すると思っています。支持率が低ければ、衰退していくし、支持率が高くなっていけば、大きくなっていく。それだけのことだと思っています。スガイワールドを将来的にどうしたいか考えているのですが、それができるか、できないかは皆さんの支持を頂けるかどうかだと思っています。

もし、スガイワールドの事業を引き継ぎたいと思ってくれた人がいて、その方が鈴木さんなら、スズキワールドをやって頂いてもよいと思いますし、佐藤さんなら、サトウワールドをやって頂いてもよいと思います。


話は変わりますが、近年、格差社会の問題が取りざたされています。「格差社会の衝撃」という本には、社会を健康にするには、“自由・平等・博愛(すべての人を等しく愛すること)”が重要だと書いてありました。言論や行動、学問の自由があり、何かを持っている人は、持っていない人へ提供したり、宗教や人種、価値観の垣根を越えてお互いを尊重したり。そもそも性別や人種、宗教や価値観は、白や黒やグレーではなく、虹色のように無限の色があるのだと最近知りました。

人は卑下されたり、バカにされたりすると腹が立ち、暴力や武力衝突を起こすそうです。詰め込み教育に適応できない学生がバカ扱いされ学級崩壊を起こしたり、自分たちの宗教を尊重されず、腹が立ち武力衝突を起こしたり。


ぼくは、田舎で育ちましたが、なかなか教育の質がよいとは言えないような田舎で、幸運にも親から惜しみない教育の機会を与えてもらいました。それでなんとか今こうして自営で会社をすることができていると思っています。

しかし、自営で会社をやりたいと思っても、なかなか簡単なことではありません。ぼくは、幸運にも、先輩や、志の同じような方との出会いに恵まれました。しかし、そういった機会になかなか恵まれず、どうしたらよいか分からず、1人で苦労されている方もいらっしゃるかと思います。そこで、将来的には、志のある方に対して少しでも協力できるようになりたい考えています。

今までの教育現場は、40人の生徒に対して1人の先生というあまりにも効率重視で理想的とは言えない体制でした。

優れた教育とは、1人の子どもや人に対して、多くの大人や先生が見てあげることができることだと思っています。

その子の特長を自分と他人が共に発見し、それを最大限伸ばせるように努力すること。

今までは難しかったことも、少子化や技術の進歩により、1人の子どもや人に対して、多くの大人や先生が見てあげれるような可能性が出てきたと思っています。


参考資料:「才能を引き出すエレメントの法則」「才能を磨く

1.10.2016

人は褒められると、無限の可能性が広がりはじめる

ネルソン・マンデラさんは「教育とは、世界を変えるために用いることができる、最も強力なもの」とおっしゃってました。ぼくは、人を褒めることもまた、世界を変えるために用いることができる、最も強力なものだと思っています。

ぼくは人をとにかく褒めます。「素晴らしい」がお気に入りの口グセです。がんばって生きているみんなを尊敬しています。
経営学者のピーター・ドラッカーさんは、組織において、個人の“弱み”に意味はなく、“強み”を伸ばすことこそ大いに意味のあることだと言っています。社会においても同様のことが言えると思います。

人は褒められれば、無限の可能性が広がります。けなされればそこで終わりです。

世界中の誰もあなたのとなりにいる人を褒めなくても、どうかあなたはとなりにいる人を心から褒めてほしいです。

褒め方は中途半端ではいけません。心から本気(マジ)で褒めてください。中途半端に褒めると相手が「バカにされてる?!」と感じて全くの逆効果になります。

授業中に寝ている学生には、「眠いのにがんばって学校に来て、偉い!」
ガムをかんでいる学生には「いつも歯を鍛えていて、偉い!」
仕事中にネットを見ている社員には「いつも情報収集していて、偉い!」

その人が日頃、周りから肯定されていると感じているか、否定されていると感じているかで、その人の可能性の広がりにとても大きな差が出ると思います。でも残念ながら、日本社会では、他人に否定されることがとても多いと思います。人を肯定するより否定する方が考える必要もなくラクだからです。

ぼくが会った人を褒めると「日頃褒められないからもっともっと褒めてほしい!」と言われることがとても多いです。日頃褒められていない人の多さを実感します。

自分以外の人に、自分の存在を絶対的に肯定されるということは、人が生きる上でとても大切なことだと思います。人が生きるためには、自己肯定感(自分を良しと感じること)や自己有用感(自分が社会で役に立つと感じること)がとても大切です。

ダメな学生はいない、ダメな先生がいるだけ。
ダメな社員はいない、ダメなリーダーがいるだけ。
ダメな子どもはいない、ダメな大人がいるだけ。

人は、褒められれば、その人の可能性が無限に広がりはじめます。
その人の悪いと思ったところはどうかすぐに忘れてください。短所と見えていたところは、実はその人の長所である可能性が大いにあります。自分が持っていないその人のユニークな部分、特徴的な部分を発見し心から褒めてください。

「もっとよい社会になったらいいのに。もっとよい世界になったらいいのに。」と思うのであれば、となりにいる人や出会った人をとにかく褒めてください。それだけで世界がよりよい方へ向かいはじめると信じています。