“ロット”とは、製造するときの最小製造数単位です。最小製造数が1万個以上からだなんてちょっと多すぎな気もしますよね。大手文具メーカーが製造する新商品の製造ロットは、最低でも1万個からというのがザラのようです。なぜ1万個以上なんでしょうか。それには、2つの理由があると思います。
1つ目の理由として、量産することによって、開発費や材料費を個数分で割るので、単価が安くなる。
2つ目の理由として、1万個以上売れるような商品でないと利益が出ない。ということがあげられると思います。
文具業界は、1万個以上を売ることができる流通を持っていないと商売にならないのだと思います。なので、文具業界や比較的安価なものを売る業界は、多くの流通を持ち合わせていないと新規参入は、とても難しいと思います。
ひげ付箋を作ったときは、そんなことは一切知りませんでした。その事実を知っていれば、尻込みし、文具業界に参入しようとは思わなかったような気もします。でも、もうこの道で行くと腹をくくったからには、今までにない、他にはない、ユニークでユーモア溢れるよい商品を送り出し、皆さんに何とかご評価頂けるよう努力するしかありません。
しかし、いいモノを作ったからといって、自ずと商品が売れるということは絶対にありません。そこには、商品を卸して頂ける方、お店に採用して頂ける方、商品をメディアで紹介したいと思ってくれる方、買って頂ける方、たくさんの方にご協力頂かなければ成立しません。
それには、「商品にどれだけの情熱を込めることができるか。」「商品を作る上で、1万個という製造ロットすべてに、どれだけの情熱を込めることができるか。」「最終的に商品を手に取るお客様まで、その熱を冷ますことなくお届けできるか。」が商品を作る上では、とても大切なのかもしれません。