2.29.2016

企画ってどうやって考えてるんですか?パート3

似たもの同士を出会わせてみよう

身の回りにある身近なものの機能を取り出し、
似たもの同士を出会わせてみよう

①身の回りにある身近なものを探す
②その機能や見た目を取り出す「“〇〇”もの」
③その機能や見た目に似ているものを“小さなものから大きなものまで”探す
④それらを「のような」という言葉でつなげてみる
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①消しゴム

②“四角い”もの

③消しゴム、サイコロ、ルービックキューブ、ギフトボックス、水槽、冷蔵庫、家、ビル


④サイコロのような消しゴム、ルービックキューブのような消しゴム、ギフトボックスのような消しゴム…
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①シール

②“くっつける”もの

③つけまつげ、付け髭、蛸の吸盤、付箋、ガム、磁石、バッチ、カップル、壁紙、電車の連結

④つけまつげのようなシール、付け髭のようなシール、蛸の吸盤のようなシール…
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①液体のり

②“透明な”もの

③水滴、ビー玉、液体のり、ダイヤ、クリスタル、スノードーム、香水、ガラス、くらげ、空

④水滴のような液体のり、ビー玉のような液体のり、ダイヤのような液体のり…
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①コップ

②“何かを入れる”もの

③コップ、筆箱、ガラス瓶、貯金箱、花瓶、鳥かご、水槽、宇宙船、船、潜水艦

④筆箱のようなコップ、ガラス瓶のようなコップ、貯金箱のようなコップ…
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①S字フック

②“ぶら下がる”もの

③S字フック、ハンガー、プラントハンガー、傘、おさるさん、ナマケモノ、体操選手、クレーン

④ハンガーのようなS字フック、プラントハンガーのようなS字フック、傘のようなS字フック…
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①ボール

②“丸い”もの

③ボール、剣玉の玉、電球、りんご、サッカーボール、スイカ、風船、地球儀、くす玉、ドーム、月、地球、火星、金星、土星、太陽

④剣玉の玉のようなボール、電球のようなボール、りんごのようなボール…
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①ペン

②“まっすくな”もの

③ペン、ポッキー、鉛筆、歯ブラシ、笛、枝、人、電車、バス、ロケット、搭、ビル、飛行雲

④ポッキーのようなペン、鉛筆のようなペン、歯ブラシのようなペン…
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①ライト

②“光る”もの

③ライト、ピアス、宝石、火、たいまつ、信号機、灯台、ひらめき、星、月

④ピアスのようなライト、宝石のようなライト、火のようなライト…
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①ノート

②“厚みが薄い”もの

③ノート、紙、葉っぱ、潰れた空き缶、カッティングシート、ハンカチ、鏡、マンホール
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①ファスナー

②“開ける”もの

③瓶のふた、ファスナー、虫食い、扉、自動ドア、門
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①クリップ

②“挟む”もの

③クリップ、洗濯バサミ、サンドイッチ、鳥のくちばし、動物の口、鳥の足、動物の手、
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①カッティングシート

②“敷く”もの

③マウスパット、お皿、まな板、カッティングシート、ボードゲーム、キッチンマット、絨毯
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①iPhone

②“何かが映る”もの

③iPhone、カメラ、モニター、テレビ、みずたまり、鏡、窓、スクリーン、キャンパス、黒板、ホワイトボード、池の水面
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①スポンジ

②“柔らかい”もの

③スポンジ、マシュマロ、プリン、ゼリー、パン、おもち、ねこの肉球、ぬいぐるみ、風船、枕、クション、ソファー、ベッド
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「のような」という言葉でつなげて、そこからどのようなモノを想像を膨らませることができるかは、力の見せ所です。

このように、モノの特性をばらし、そのモノの特性に似たモノを探し、出会わせてみると、面白いものを考え出すことができます。

関連記事:
SUGAI WORLDの発想法
アイデアの出し方、企画の考え方
企画ってどうやって考えてるんですか?パート1
企画ってどうやって考えてるんですか?パート2

2.17.2016

非認知能力とは

スガイワールドの活動をはじめてから、自己実現(人生に目的や目標を持って努力し成しとげること)をしている人、自分の能力や個性を最大限に活かし社会に貢献している多くの人と出会うことができました。

会社員時代、ギフトショーのアクティブクリエイターズに出展している人たちを見て、「この人たちの目の輝きは、何か違う。」と強く感じたことを今でもはっきり覚えています。それはまさしく、自分の能力や個性を最大限に活かし、生き生きと自己実現をしている人たちの目でした。

その人たちがやっていることや考えていることにも興味があったのですが、その人たちが幼少期どのような教育や環境で育ったのかとても気になりました。そこで色んな人に聞いてみたのですが、みなさん口をそろえて「他の家庭となんら変わりない。ごく普通の家庭。」と答えます。でもきっと、何か明らかに違う、とずっと気になっていました。

そんなときノーベル賞経済学者、ジェームズ・ヘックマン教授「5歳までのしつけや環境が、人生を決める」という記事を見ました。“人生を決定づけるのは「潜在能力」(「非認知能力」)”ということでした。

非認知能力とは
非認知能力とは、認知能力(知能指数、IQ、学力)ではない能力のことで、下記のような項目があるそうです。

アメリカのKnowledge Is Power Programによる基準
① やり抜く力、忍耐力
② 自制心
③ 意欲、やる気
④ 社会的知性(他者の感情や意図を感じ取り、行動する)
⑤ 感謝の気持ち
⑥ 楽観的思考(すぐに立ち直ったり対応できる)
⑦ 好奇心
 +
創造性(主体的に考え、新しいものや新しい手法を作る)
リーダーシップ(目標に向かってチームを導く)
計画性、自己管理能力(締め切りやスケジュールを立て、計画、行動する)

ビッグ・ファイブと呼ばれる5つの性格スキル
(1)誠実性 まじめさ、責任感の強さ、自己統制力、達成への意志の強さ、計画性
(2)開放性 好奇心が強い、想像力、美の理解・興味、新しいものへの親和性
(3)外向性 社交性や活動性、積極性、コミュニケーション能力、上昇志向、エネルギッシュな傾向
(4)協調性 利他性や共感性など、仲間と協力して取り組む力、嘘偽りない態度
(5)精神的安定性 不安や緊張の強さ、自分に対する自信

こういった能力は、これからの時代、本当に大切な能力だと思います。経営者にとってもとても重要な能力だと思います。今まで読んだ経営者の本や、経営学者の本にも確かにこのようなことが大切だと書いていました。

テストで100点を取ることよりも、のびのび自分の興味の赴くまま生きるように、と育てられた人の方が、今の時代活躍しているように感じます。
その人の元々の能力より、努力したことを褒められたり、他人に対して親切にする大切さを教えられたり、本人の興味を最大限伸ばしてもらったり。

今まで日本の義務教育で最も大切にされてきた学力(認知能力)ではないそれ以外の能力、非認知能力の大切さは、最近やっと注目されてきたそうです。

きっと今、自己実現できている人、自分の能力や個性を最大限に活かし、社会に貢献できている人の多くは、この非認知能力が高いのだとガッテンしました。



参考:5歳までのしつけや環境が、人生を決める
   学力だけじゃダメ? 社会で成功するために必要な「非認知能力」5つ
   〝やる気〟を育て頑張れる子に!|知育に必要な5つの価値
   社会的知性(SQ)
   頂点を極めた人々に共通する「規則性」
   好きなことを忘れてしまった中学時代。 でもある友達のひと言が、ぼくを目覚めさせた
   就学前教育カリキュラム(教育庁)
   


2.15.2016

コンサルタント、アドバイザー契約について

企業の方にコンサルタント、アドバイザーを行っています。

「商品企画力が弱いので、相談にのってほしい」「商品を作ったことがないので、アドバイスがほしい」など、最近、有難いことに様々な相談を頂きます。

スガイワールドでは、商品の事業計画を含め、ブランド立案、マーケティング立案、商品のデザイン、商品の販売方法、PRの方法などのアドバイスを行っています。

商品において、デザインというものは、ほんの一部分です。商品をお客様に届けるまでにはたくさんのプロセスがあります。



この図の中にあるように、デザインはあくまで商品の一部分にすぎません。企業の方からときどき、「デザイナーに商品のデザインをお願いしたんだけどなかなか売れない。」とご相談を頂きます。その理由は、デザイナーはあくまで商品をデザインすることが専門で、流通や広報など、商品を取り巻くすべてのことの専門ではないからです。全てをデザイナー任せにしてしまうのではなく、事業者が明確な目標を掲げ、情熱と主体性を持って取り組んでいくことはとても大切です。

スガイワールドでは、多くの方のご要望にお応えし、今まで培ったノウハウを活かし、商品のデザインに留まらず、商品の事業計画やブランド立案、マーケティング立案、商品のデザイン、製造のコーディネート、商品の販売方法、PRの方法など、総合的な支援を行っています。


1)コンサルタント、アドバイザーの進行について
特に決まった具体的なレジュメのようなものはありません。

まずはじめに、企業様の課題をヒアリングさせて頂き、適宜その事業に会わせたアドバイスをさせて頂きます。よい点、課題点等を割り出し、目標を策定し、進めていきます。

2)過去の事例について
企業様によってかなり違いますが、
・商品企画力が弱いので、相談にのってほしい →商品企画のアドバイス
・商品を作ったことがないので、アドバイスがほしい →マーケティングの立案
・企業のブランディングについてアドバイスがほしい →ブランディングの立案
・集客力や認知度を高めたいので、アドバイスがほしい →PR戦略の立案
・展示会に出たことがないので相談したい →展示会等のトータルディレクションなど、多岐にわたります。

「困っているので、一度相談したい」という方がいらっしゃいましたら、
お話を伺い、ご要望に応じた内容、スケジュール等を作成いたします。
ご相談は→こちらから

2.14.2016

佐藤雅彦さんの講義「映像で理解できること」

2016年2月6日に東京藝術大学院、横浜キャンパスにて行われた佐藤雅彦さんの講義「映像で理解できること」を受講してきました。本当に勉強になりました。

今まで佐藤雅彦さんが取り組んできた作品の紹介からスタートしました。

どうすれば、あることが伝わるのか
どうすれば、あることが分かるのか

作品の紹介
ISSEY MIYAKE A-POC 認知科学
ビーだまのビーすけの大冒険 物語性
・現れる数理 数学の実証
I.Q トーンのある世界
経済ってそういうことだったのか会議(帯に“日本経済新聞社 ¥1500”と入れることを考えたのは佐藤雅彦さんだそうです。)
DNP Idea Factory

作り方を作る
作り方が新しければ、自ずとできたものは新しい。
「私は何かを表現するときにいきなり表現から入るのではなく、まず「作り方」から考え出します。」
「50歳、60歳になっても何になりたいかなんて分からない。やりたいことを思いっきりやることです。ポリンキーやI.Qをやれたときも死んでもいいと思った。あまり考えすぎない。とにかくやってみることです。」

作り方を作る 4つの手法
・rule
・tone
・考え方から生む表現 ※今回の講義
・メディアから考える

考え方から生む表現
・認知科学 群化(grouping)人は見えないものを補完する能力がある
・機械工学 歯車、カム曲線、ゼネバ機構、リンク
・計算機科学 コンピュータサイエンス 例えばアルゴリズム、レイヤー
・生物学
・数学
・可視化・実験デザイン しいたけの成長

験(ため)す
頭と体を使ってとことん験す

認知科学の実験で、体にいくつの点を付けて動けば、見え方が変わってくるかや、アルゴリズムを人の動きに返還し、どのような動きが効果的に見えるかなど、大学で実験している記録映像の紹介がありました。

「実験のexperimentは、ラテン語のexperiri 「ためす、しらべる」から生まれました。専門家のexpertとは、験しの数が多い人。毎日験している人のことを専門家expertといいます。」
「例えばISSEY MIYAKE A-POC、パリコレってかっこいいな、なんて思うかもしれない。でもすぐにカッコイイものなんて作れるはずがない。何度も何度も験し、こうしたらどうか、ああしたらどうかと、色々やってみて、やっとできるんです。」

「昨日、何かを験しましたか?ぼくは毎日験している。
自分の好きなものをとことん験す。
好きなものは行動しなければ見つからない。」


ぼくは、佐藤雅彦さんにお会いするまで、とてもスマートで、論理的に無駄なくキッチリものづくりをしていく方なのではないかと思っていました。
でも実際お会いしてみると、とてもチャーミングで、熱く、色々と手を動かし、何度も験し、失敗にくじけず、ひたむきに取り組んでいる方なのだと感じました。

完成する作品はとてもクールで多くの人を魅了しますが、その影には、地道な数多くの実験の上に成り立っているということを学んだ講義でした。

頭と体を使ってとことん験す大切さは、事業や商品・サービスの作り方にも通ずると思います。思い立ったら頭と体を使ってとことん験すしかありません。頭と体を使って験した数が、その人の力になるのだと思います。

ラテン語のexperiri は「ためす、しらべる」という意味。専門家expertとは、験しの数が多い人。毎日験している人のことを専門家expertと言う。