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8.01.2017

返品について

「〇〇の商品、返品できませんか」に困ってないでしょうか。

売れ残ったことを理由に返品を要求することは、独占禁止法の優越的地位の濫用に該当する可能性があります。

詳しくは↓
優越的地位の濫用
優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方

受注生産を行ったものについて
商法、下請法では、不良品などあった場合に限り、受領後6ヶ月以内であれば、返品することが認められています。不良品であれ、受領後6ヶ月以上経ったものは、返品を受ける義務はありません。

詳しくは↓
下請代金支払遅延等防止法ガイドブック(P11参照)

その他↓
公正取引委員会各種パンフレット
売買契約書について

4.19.2017

売場の作り方、売場でメーカーができること

小売店ではないメーカーにとって、売場でできることはあるのでしょうか。商品以外のことで何かできることはあるのでしょうか。
「商品パッケージ」「POP」「サンプル」「什器」「メディアでの紹介」の5点を考えてみました。

商品パッケージ
残念ながら、多くの小売店の売場では、そもそも商品の情報を伝えるための専用の什器やPOP、サンプルを置くことは難しいのが現状です。そこで重要になってくるのが商品パッケージです。お客様は“その商品”が、自分に関係があるのか、無いのか、なんとたった約2秒、商品パッケージを見ただけで判断します。そのたった2秒で伝えられることは「色」と「形」と「ほんの少しの文字情報」だけです。たった2秒で「この商品はあなたのために作られたものです」ということを伝えなければいけません。それには、買ってほしい人が好む色、形、文字情報を用いなければいけません。まずそこを理解し、整理しなければいけません。

POP
POPは、売場でお客様とコミュニケーションを取れる商品パッケージの次に大切なものです。POPは文字情報だけではなく、写真を用いることで、お客様は商品を何倍も理解しやすくなるそうです。POPの文字の大きさやフォントもとても大切です。5mm以上の文字の大きさにし、フォントはゴシックがいいでしょう。

サンプル
ときどき「サンプルって提供してますか?有料にしてますか?」と聞かれます。有料であれば、まず小売店の人はいらないでしょう。購入するお客様は、商品を手に取って触ってみて納得します。「ただ見ただけ」と「触ってみた」のでは、これもまたお客様の商品の理解度と信用度は雲泥の差になるでしょう。たかがサンプルと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お客様はサンプルを手に持つことによって、商品の硬さや重さ、手触り、愛着など、たくさんの刺激を脳に記憶します。そう考えれば、サンプルを提供しない理由はないのではないでしょうか。

什器
“その商品”のためだけに考えられた什器(またはディスプレイボード)は、商品を最もよく見せるための最高の舞台です。化粧品などは、大変立派なアクリル製の什器だったり、宝石であれば、スポットライトまで付いたガラスケースもあります。値段相応の什器を考えることも大切です。立派な什器があることによってお客様が少しでも商品を「安い!」「ほしい!」と感じてくれれば、成功ではないでしょうか。

メディアでの紹介
無名のメーカーにとってテレビや新聞、雑誌などで紹介されることはとても重要です。紹介してもらうことによって認知度が上がることも大切ですが、なんといっても重要なのは、有名な番組や新聞、雑誌に取り上げてもらうことによって、信用がないことを補うことができるのです。ホームページなどで、テレビや新聞、雑誌のロゴをデカデカと掲載している会社があります。あれは「弊社は信用のあるメディアに紹介されたんですよ」と言っているのです。あたかもその会社が信用のあるメディアと同等の信用があるように見えます。虎の威を借る狐、ということわざの通りです。人に迷惑をかけてはいけませんが、あらゆるチャンスを総動員してビジネスを軌道に乗せることも重要ではないでしょうか。

2.14.2017

営業やセールス時の会話について

展示会に出展すると、印刷会社の方の売り込みや、展示会ブースの施工の売り込み、展示会関連の売り込みなど、俗にいう“逆営業”がたくさん来ます。かく言う私も会社員時代はこの“逆営業”をしていた張本人です。

展示会出展社は、出展費、ブース施工費、PRツール費などにたくさんの資金をつぎ込み、展示会でほぼ半年分の売上げ受注を目標に出展しているにも関わらず、逆営業をする人は、そのことを知ってか知らずか、容赦なく営業してくる人が多々います。

営業とはセールスであり、商品やサービスの売り込みをすることなのですが、展示会で
“逆営業”をする方々はこのやり方を勘違いしている人が多いようです。残念なことに、大概の人はただの“押し売り”をしています。

そもそも営業やセールスとは、「相手の潜在的な要望や自覚している要望を受け、それに対して提案する」ことです。それをないがしろにして、自社の商品やサービスを売り込むのは、ただの“押し売り”です。

それは“逆営業”をする営業マンの会話に現れています。押し売りする営業マンは、こちらの要望も聞かず、ただ自社の商品やサービスの説明を延々と話しはじめます。しかもそのような人は往々にして相手に考えたり答える隙を与えません。相手に考える“間”を与えないのです。これは最悪のやり方です。

完璧にダメなやり方
1、展示会で忙しいのに延々と自社の商品やサービスの説明を一方的に始める
2、その後、何度も電話をかける
3、「会社の近くに来たので」とアポイントも取らず、突然訪問する

オススメのやり方
1、自己紹介もほどほどに、手短に相手の潜在的な要望や自覚している要望を聞き出す
2、それに対して後日、メールなどで答え、フォローの電話をする
3、相手の要望と提案を擦り合わせ、ゴールに導く

商品やサービスはあくまでも「相手にとって価値のあるもの、必要なもの、必要なサービスを提供すること」です。
それをないがしろにして、自分の商品やサービスを売り込むことは、いらないと言っているのに無理矢理、商品やサービスを売り込むただの“押し売り”であり、迷惑行為のなにものでもありません。

ところで弊社では電話での営業を一切お断りしております。
突然の電話での営業は、全く相手のことを考えていないただの“押し売り”です。
電話での営業には「申し訳ありませんが、弊社では電話での営業をお断りしております。ホームページにメールアドレスが記載されているので、そちらに詳細をお送りください。」と言っています。そう伝えると大概、電話営業の方はすぐにあきらめてくれます。その後、メールで詳細を送ってくれた営業マンは10%もいませんが。

飛び込み営業マンの皆さん、展示会で飛び込み営業をするのなら、少なくとも出展社が手がけた商品を調べてから、相手の話をよく聞いてください!

8.17.2016

商売をする上で何が大切か、取引する上で気を付けていること

よく偉い人は、「お金儲けを第一にしてはいけない。人の役に立つことを第一に考えなければいけない。」と言います。
お金儲けを基準に判断してしまうと、いいことも悪いこともお金目的になって、たちまち事業がおかしなことになるのは分かります。
「じゃ無償で事業をやったらどうなの?」と思いますが、自分たちの利益を確保しなければ、事業はたちまち立ち行かなくなります。

商売とは、お互いに利益がもたらされることです。
むしろ、相手に得をしてもらうこと。だけかもしれません。

商売をする上で、相手が自分たちのことを考えてくれているのか、どうかを見極めることが重要なのではないかと思いました。
自分たちのことを考えてくれているように見せかけて、実は、自分たちの儲けのことしか考えていない人も結構います。例えば、偉そうにとりあえず会社に呼ぶ人は要注意です。そんな人とのやり取りで痛い目に合ったことも多々あります。

今まで商売をしてきて、相手のことを考えてくれる人、お互いのことを考えてくれる人、自分たちの儲けのことしか考えていない人、に出会いました。

商売は、相手のことをしっかりと考えてくれる人とやるのがいいのではないでしょうか。でも、そんな素晴らしい方は然う然ういません。

弊社は、本当に有難いことに弊社のことを考えてくれる方々と出会うことができました。そしてその方々と商売をさせて頂くことによって、なんとか事業を続けることができています。

営業の極意は、“相手の得を考えること”。“相手の話しや要望をよく聞き、相手のためになることを誠心誠意やること”だと思います。商売の極意もまさしく、“相手の話しや要望をよく聞き、相手のためになることを誠心誠意やること”なのではないでしょうか。

取引させて頂くからには、相手のためになることは何かよく考え、実行する。
もし、相手が自分たちの儲けのことしか考えていないのであれば、あまり関わらない方がよいかもしれません。

9.06.2015

お店に導入して頂くには

おかげさまで、スガイワールド商品を多くのお店に導入して頂ける機会が増えてきました。しかし次に発表する商品が必ず沢山のお店に導入して頂けるかは全く分かりません。たくさんのお店に導入して頂いている商品もあれば、ほぼネットでしか手に入らない商品もあります。
最近「スガイさんの商品はたくさんのお店に導入されてすごいですね、どうしているんですか?」と聞かれる機会が増えてきましたので、弊社がどのように取り組んでいるのか、記録しておきたいと思います。

雑貨業界や文具業界の場合、お店に導入して頂くにはどのようにしたらよいのでしょうか。

1)第一に商品の魅力
何がともあれ商品に魅力がなければ、ダメだと思います。「何これすごい!こういうのがほしかった!扱ってみたい!」とバイヤーの方に思って頂くことが大切だと思います。それは簡単なことではありません。今までにない(新規性がある)けど、目新しすぎず、手に取りやすいもの、使ってみたくなるもの、ほんの少しの新規性です。色々なものを見たり、展示会で新しい技術を見つけたり、今の時代にどのようなものが求められるか、日々の研究が大切だと思います。

2)メーカーやブランドに一貫性がある
小さいメーカーは自分の思いつきでどんどん商品化することができます。しかし思いつきばかりで、商品に一貫性や世界観が統一されていなければ、すぐに売場や世の中に埋もれてしまいます。単品で導入して頂く分には問題ないかもしれませんが、ブランドの世界観を提案し、お店でコーナー展開や棚で展開して頂くことにより、よりブランドのイメージを強く打ち出すことができ、お客様に商品をよりよく伝えることができます。
スガイワールドの商品は、一見、思いつきのまま商品化しているように見えるかもしれませんが、何千というアイデアの中から、今の時代にあったもの、今の自社の商品展開に適正なもの、スガイワールドの世界観を壊さないものを、随時厳しく取捨選択しながら商品化しています。

3)業界をしぼる
思いつきで商品を出していると、商品のジャンルが散漫になってしまい、流通経路(または流通チャンネル)が定まらず、せっかく開拓した流通経路が台無しになってしまいます。最初のうちは、できるだけ自社商品のアイテムのジャンルを絞り、流通経路をあれもこれもと手を伸ばさず、自社商品のアイテムに合った流通経路に絞り込むことも大切だと思います。

4)市場のタイミング
当たり前の話ですが、商品は、今生きている人の役に立つためのモノなので、時期やタイミングが重要です。そのジャンルに長らく新商品がなく新商品が求められていた、そのジャンルの新商品がそもそも少ない、今の世の中の需要、潮流に合うなど、今の時代に求められるものであることが大切だと思います。
新商品を出してもなかなか採用されない場合は、世の中の潮流をつかめていない、世の中にあまり求められていない可能性もあると思います。

5)売場のイメージが湧く
なぜ展示会のブースが最低横幅180cmからかというと、売場の棚が横幅90cmが多いので、180cmとはその売場の棚を2つ並べた大きさになるので、バイヤーの方が売場のイメージをしやすいようになっています。なので、展示会のブースでは横幅90cm、縦150cmの棚でどのように展開できるかイメージしやすくなっていることも重要です。

6)予算を立てやすい
提案の上手い人は、横幅90×縦150cmのお店の棚でどのように商品が展開できるか、棚組みの提案書をちゃんと用意しています。提案書には展開したときのイメージと予算が書いています。什器とセットで売る、什器セット売りも重要だと思います。500円のものを各種各色10個ずつ棚に並べたらいくらになるのか、売場のイメージはどうなるのか展示会で即座に計算し、計画するのは大変です。セット売りで提案できれば、バイヤーの方は予算を計算しやすいですし、売場のイメージもしやすいのです。

7)お店で並べやすい
海外のメーカーや大手メーカーの商品は、箱売り、什器セット売りが基本です。商品が20〜30個入っている箱を開けるとそのまま店頭什器として使えるように設計しています。
日本の小さいメーカーはなぜかこの箱売り、什器セット売りが弱いような気がします。海外では日本のように毎日商品をキレイに整頓しません。商品を棚に置いたら、あとはほぼほったらかしです。そのため、海外では箱を開けたらそのまま陳列できる箱売りが重宝されています。また、海外や大手メーカーは輸出入が当たり前なので、配送しやすい箱売りやセット売りが当たり前になっています。什器のサイズは、W30×H40~50×D30cmがオススメです。どのようなものか分からない場合は、文具店や雑貨店などに足を運ぶと分かると思います。小さいメーカーが大いに参考にすべき点だと思います。

資金も認知度もない小さいメーカーは、“知恵”と“誰にも負けない情熱と努力”と“新鮮な商品力”でがんばるしかありません。

7.05.2015

なぜ値引きをしないのか

なぜ値引きをしないのか、間接的に聞かれるときがあります。
一言で言えば、「値引きをしても、よいことはないから。」です。

値引きを要求してくる会社は往々にして、商品を使い捨てにします。そのシーズンで仕入れた商品は、そのシーズンで全部売ってしまおうとします。ちょっとでも仕入れた商品が売れ残れば、50%引きなどのワゴンセールにして全部売り払ってしまいます。それでは今まで弊社の商品を大切に取り扱って頂いてきたお取引先様に申し訳ありません。

今まで弊社は有難いことに、とてもよい取引先様との出会いに恵まれてきました。2011年から変わらず商品を大切に売って頂いているお取引先様が少なからずいらっしゃいます。そのようなお取引先様は、決して「商品を沢山買うんだから、もっと値引いてくれ。」と言ってはきません。こちらから何らかのお礼をしたいほどです。でもそのお礼は金銭的なものではなく、新しいPOPを送ったり、商品の掲載事例を送ったり、直接お店に伺ってお話を聞いたり、少しでもお店の役に立てるようなことはないかと考え、行っています。

展示会に出ると、たまに大口の取引のお話を頂くことがあります。そんなときに限って値引きの話がやってきて、困ることがあります。

二宮尊徳さんはこんなことを言っていたそうです。
「遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す」
つまり、目先のことにとらわれれば、貧しくなり、物事を長い目で見ることができれば、富むことができる、ということです。本当にその通りだと思います。

スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルさんが行った有名な実験で「マシュマロ・テスト」というものがあるそうです。マシュマロを今すぐ1個もらうか、それとも少し我慢して、あとで2個もらうかの実験だそうです。我慢できた子は、大人になったときに高い収入を得ていることが分かったそうです。(自分が子どもの頃、マシュマロを我慢できたかは全く自信がありませんが…)

目先の売上げに目がくらむこともありますが、それは、長い目で見れば、徳にならないことかもしれません。今の会社の規模には見合わない毒にもなりえます。

また、小方功さんの本にこんなことが書かれていました。
「お金を増やすのではなく、信頼してくれる人を増やす」
このことも今の自分にとってはとても重要だと思いました。目先の売上げだけにとらわれることなく、長い視野で、信頼してくれる人、信頼できる人との関係を大切にする。
売上げは上がったり、下がったりしますが、信頼してくれる人の数は、真面目に努力し続けるかぎり、確実に増え続けるものだそうです。

本当はもっと大きな売上げを上げて大きな利益を出し、人を呼んでも恥ずかしくない場所を借りたいですが、今は見栄を張らず、一歩一歩まじめに実直にやっていくことが大切だと考えています。

4.30.2015

売場や展示会での接客方法

お店や展示会で、お客様にどのような接客をすればいいのでしょうか。

長年、売場でお仕事をされている方にはとても簡単なことかもしれませんが、仕事の大半をものづくりをしている作り手にとって、慣れない接客はとても難しいことです。

お客様に声をかけた方がいいのか、声をかけない方がよいのか、お客様から商品について聞かれたときにだけ答えればいいのか、特にすることがないときはどうすればいいのか、など。

動的待機
アパレル業界の接客で重要とされている接客方法の一つです。お客様がお店に入りやすいような雰囲気づくりをします。来店されるお客様を待ち構えてお客様を直視してしまうと、お客様はこちらの視線が気になり、とてもお店に入りづらくなってしまいます。
お店で特にすることがなくても、整理整頓や在庫の確認などをしながら、お客様が来店したらきちんと挨拶し、お客様を直視しない、とにかく動いて待機する、というものです。

3秒5秒ルール
お客様が、3秒、商品を見ていれば商品に興味がある、5秒、商品を見ていればかなりその商品に興味がある合図です。お客様は、商品について何も知らないことが大前提です。そこで商品やカタログでの商品説明、さらにサンプルを手に取って試してもらい、愛着を抱いてもらうことが重要です。でも話しかけられることを極度に嫌がる方もいらっしゃいます。お客様の中には、店員さんをチラ見もしなかったり、絶対店員さんの方に体を向けない方がいます。そういった方は、店員さんに絶対に話しかけられたくない人です。私もその一人です。そこで重要なのがPOPです。

POPの重要性
「POP」とは「Point of purchase advertising」の頭文字を取った略語です。直訳すると「買う時点の広告」です。POPは、お店でお客様自身が知りたい情報を能動的に得ることができるとても大切なツールです。
POPで伝える重要な順番としては

①使用イメージ「写真」②使い方を表した「イラスト」③商品を説明した「文章」です。

POPの文字は5ミリ以上が目安です。作り手は商品について長々と説明したくなりますが、商品に興味があるお客様でもその場に3秒しかいません。3秒とは、字幕テロップ1行分です。商品に本当に興味がある人は5秒いるので、字幕テロップ1行分プラス、補足説明文がよいと思います。そのことを意識し、文章を書くことが重要だと思います。

会社や作り手を知ってもらう
作り手のプロフィール写真や商品の掲載誌を展示することもとても大切だと思います。
プロフィール写真とプロフィールは、作り手が何者かを伝えるとても有効な手段です。もし、そのプロフィールを見た後に、お店や展示会で作り手の自分を発見してもらうことができれば、お客様の中に「あ!あの人なんか見たことある!知ってる!」という気持ちよさと安心感が生まれます。また、掲載誌は第三者からの評価や社会的に求められていることを伝えることができ、商品の箔や価値を感じてもらうことができます。何らかの受賞歴があればそれを伝えることもとても有効かと思います。

お客様の停滞率を高くする
お客様には、できるだけ長くお店や展示会ブースに留まって頂くことも大切なようです。お客様が長くその場所に留まることにより、お客様が充実感を覚え、満足度が高くなります。その場所に長く人が留まることにより、次のお客様も安心してお店や展示会ブースに入ることもできます。長くその場所に留まってもらう仕掛けとして重要なのが、お客様にサンプルを使ってもらったり、飲み物を出したり、お客様とお話をしたりすることです。

お客様に商品を説明する場合
お客様に商品を説明する場合は、まず自分自身が商品に愛があることを伝え、そのメーカーや会社に対しても愛があることを伝えます。それからお客様についての人となりを聞き出し、二言三言お客様に合った提案をします。お客様の要望と合致すれば購入して頂くことができます。

流れをまとめると
→商品愛を伝える →会社愛を伝える →お客様について聞き出し →二言三言提案 →お客様の要望と合致すれば購入

「商売なんだから、お客様に商品を買って頂くことが一番大切!」と思いがちですが、それは違うようです。商売とは、あくまでもお客様が欲しかったもの、お客様にとって必要なもの、最適なものをお客様にお買い上げ頂く。お客様に必要ではないものは売らない、そのことが重要だと思っています。

4.05.2015

商品の輸出、貿易について

商品をホームページに公開していると、海外から「商品が買えないか」という要望が寄せられることがあると思います。そこでなんとか海外から日本の銀行に送金してもらい、商品を輸出することが増えてくることもあるかと思います。海外からの問合せ件数も増えてきたので、「本格的に輸出事業に乗り出そう!」としてもどうしたらいいのか分からない、ということもあるかと思います。

日本には日本貿易振興機構(ジェトロ)中小企業基盤整備機構という商品の輸出、貿易を支援してくれるところがあります。
東京都にも、東京都中小企業振興公社国際化支援室というところがあります。
国や都の公的な事業なので、各社無料で貿易の支援をしてもらうことができます。

でも相談する前に、商品の輸出、貿易を成功させるためにも、まずは簡単に海外進出の計画を書いてみることがおすすめです。

海外進出計画の項目としては
海外進出の目的・目標、自社の強み・弱み、市場環境、想定される競合、ビジネスモデル(何をどのように進めるか)、スケジュール、自社の経営資源(人・モノ・資金)などを書き出します。(東京商工会議所発行:海外ビジネスワークブックP106参照)

海外進出計画を整理したら、例えば東京に拠点がある方の場合は、ジェトロへの相談をメインにし、その後、公社の国際化支援室をサブ的に利用することがおすすめです。

相談すると、海外でどのような展示会があるかや、どのような助成金があるのか、またどのような法律があるか、などを知ることができます。

その後、実際に海外の展示会に視察に行き、イメージをつかむことがよいと思います。また、海外は日本と違う法律があるため、その点を十分に気を付けることが大切だと思います。(例えば、知的財産の法律、安全基準の法律など。)

いざ海外の展示会に出ようとしても海外の展示会場の場所代が50万円、施工代が20〜30万円、渡航費がさらに20〜30万円と高額な投資になります。ジェトロには展示会の費用の1/2を助成してくれるサービスもあります。また、メゾンエオブジェミラノサローネなど、大きな展示会に出なくても、会期に合わせ小規模で展示会をしている会場もあります。

展示会で注文があれば見事受注成立となります。でも荷物の大きさによって輸送手段を上手く利用しないと送料が高額になり、問題になることがあります。輸出契約書をきちんと用意しておくことも重要です。そのような詳しい内容は、ジェトロや公社の国際化支援室などが行っているセミナーなどを一度受けることがオススメです。

商品の輸出、貿易についての大まかな流れ
①目標設定→ ②相談→ ③準備・情報収集→ ④計画立案・実行 →⑤海外事業展開

リンク:
日本貿易振興機構(ジェトロ)
中小企業基盤整備機構
東京都中小企業振興公社国際化支援室

1.16.2015

交渉について

ぼくは、取引において、お互いが合わないようであれば、無理に取引はぜず、できるだけ交渉することは避けるようにしています。今までちょっとでも「合わないかな。」と思ったときは、やっぱり最後までやり取りがうまくいかないからです。

ただやはり、仕事をしていく上で、材料の仕入れや取引での問題など、時々悩ましい交渉はどうしても避けられません。

下記は持論です。
一番悪いのは、一方的要望を伝え、理由を言わないこと。
レベル1:なぜそうしてほしいか、理由を述べ、要望を伝える
レベル2:ギブアンドテイク
レベル3:どれだけ相手にとって素晴らしい未来が待っているかを伝える

どうにかもっと交渉をうまくできないかと考えていました。そこで「交渉」について調べていくと"交渉学"や"交渉術"というものがあることを知りました。

以下、「ハーバード流交渉術(TBSブリタニカ)」で学んだことを書き出します。
交渉する上で大切なポイントをまとめました。

1、目標とするゴールを決める
2、"人"と"問題"は分けて考える
3、要望の前に、理由を説明する
4、交渉相手の意見を聞く
5、ゴールに到達するまでに想定される質問や課題に対して資料やデータ、見解を準備する
6、交渉相手とは敵対せず、目標するゴールにたどり着くまでの解決者だと考える
7、お互いの利害のリストを書き出す
8、お互いの主張ではなく、お互いの利益の合致点を探る
9、ゴールを一つにしばらず、事前に複数のゴールを準備する
10、客観的な基準に基づく
(「ハーバード流交渉術」P20参照)

「交渉の項目」として下記の内容が上げられます。
期間/条件/価格/日時/数量/責任

「交渉相手との関係」
感情と理性のバランス/意思疎通の度合い/信用と信頼の度合い/受容的か拒絶的か/相互理解の程度
(ハーバード流交渉術P240参照)

交渉相手や交渉に参加する人を敵と考えず、圧力をかけることなく、人と問題はきちんと分けることが大切なようです。

確かに交渉する相手が「敵だと思われているな。」と感じてしまったら嫌な気持ちになり、交渉はますます上手くいかなくなりそうです。

交渉するには、事前にある程度のゴールを決めておき、そのゴールに到達するための準備をしておくだけでも、結果は変わってきそうです。

相手の話をよく聞き、客観的理由と要望を伝えることは、色々な場面で重要なことだと思います。

12.07.2014

ストレートラインシステム

2013年に公開されたマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」という映画を見ました。レオナルド・ディカプリオ演じる主人公のジョーダン・ベルフォートさんは、NYウォール街の元株式ブローカー(仲立人)でその方の半生を描いた映画です。詐欺行為で捕まったのですが、今はそのたぐいまれなセールス力を世の中の役に立てようとモティベーショナル・スピーカー(自己啓発セミナー講師)として活躍されています。
その方が考えた「ストレートラインシステム」という営業手法が気になったので、調べてみました。

「ストレートラインシステム」は、このやり方を学べば、営業力がない人でも営業が上手くなるシステムだそうです。
まず、ジョーダン・ベルフォートさんのインタビュー内容を下記に書き出してみました。
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「すべてのセールスは同じ」
セールスには始まりと終わりがある。その間で必ず通過しないといけないポイントがある。「ちょっと考えさせてください。」を「それやろう!」にすることがセールス。
自分の商品が役に立つ人に向けて話をする。
例えば「ちょっと考えさせてください」「あとで電話をします」「弁護士と話をさせてください」「経理と話が必要です」と反応する人たちに向けて。
「イエス」と言ってもらうために5つの要素を納得してもらう必要がある。

1、必要だ!という「確信」の感情を相手に移すこと
2、冷めた人たちを自分のビジョンや会社のビジョンで熱くすること
3、成功者はビジョナリーなだけではなく人をインスパイヤー(鼓舞)し、モチベーション(動機)を提供し、ビジョンを売る。人を動かせないなら成功はできない
4、セールスの始まりと終わりを逆算し、お客様に「イエス」と言ってもらうために必要なことを抜き出し実行する。倫理観も誠実さもない成功は失敗
5、「説得」する。「説得」とはアイデアやコンセプト、考え、希望や夢を他の人に知ってもらい、それに関わりたいと思ってもらえるようにすること。行動を起こさせるようにする

成功は「将来のビジョン」を描くことから始まる。現状ではなく手にしたい未来を語ることから始まる。「未来のビジョン」と「今」の点と点をどうやって結びつけるか。そこまで到達する戦略を考える。誰かにアイデアを知ってもらう力、人を力づけ、一緒にやりたいと思ってもらうこと(影響力をもつこと)。

多くの人は、皮肉なことにワクワクするような「将来のビジョン」を持っていない。人生にゴール設定をしているがゴールには力はない。目標より上のものが必要。それが「将来のビジョン」。それは終点ではなく、世界がある状態になっていること、それこそ人をインスパイヤー(鼓舞)する。

もし自分がワクワクするような未来を描けているとしたら毎朝ベッドから勢いよく起きて活き活き感じることができる。
一方、みじめに感じて、仕事に行くのが嫌でつまらない毎日を生きて、何もない人生を生きるのはつらい。

意識的に「将来のビジョン」を作り出すことはできる。1分でも1時間でも紙に書き出してみる。そして「これだ!」というものが見つかったら、あなたがそのビジョンにインスパイヤー(鼓舞)される。本当に少数の人しか「将来のビジョン」を持っていない。
すべての人はビジョンに飢えている。ビジョンを持っている人がいれば、みんなその一部になりたい。
素晴らしい起業家と一緒に働くことやビジョンを持つこと、そしてそのビジョンを売って他の人をインスパイヤー(鼓舞)すること。
人はそのビジョンを実現することに時間や努力はいとわない。そのビジョンを広げることはみんなにとってウィンウィン。それが「説得」するということ。
しかし、ビジョンを持っていてもそれを売れないとしたら何も起こすことはできない。
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Youtubeリンク

営業手法「ストレートラインシステム」

オープニング、プレゼンテーション、クローズの3つの構成要素。

オープニングでは、
Sharp(賢く)、Enthusiastic(熱烈に)、Authority(堂々と)し、下記を目標とする。
1)お客様に自分が自社製品を愛していることを見せなければいけない
2)お客様にあなたを信じてもらわなければいけない
3)お客様にあなたの会社を尊敬してもらわなければいけない

プレゼンテーションでは、
Appearance(姿に)、Mirroring(同調し)、and Tonality(調性する)し、下記を目標とする。
1)お客様は自社製品を愛する
2)お客様はあなたを信じる
3)お客様はあなたの会社を愛する

クローズでは、
Shut up(話をやめる)、Agitate the problem(問題を持ち出し)、Consult(助言)し、下記を目標とする。
1)お客様は自社製品を購入する必要があることを理解する
2)お客様は購入する衝動を感じる
3)お客様はあなたの会社と契約する

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その他のポイントのQ&A

Q. 会社に勤める普通の人が、「人生で大切で重要な何か」を成し遂げることを先延ばししてしまうある原因とは?
A. 常にできない理由を持っている。結果を出す人は、行動し、自分に必要なスキル(能力や技術)がなければ外に出てそれを得る。

Q. 起業家として成功する絶対に欠かせない4つのルールとは
1)過ちから学ぶ
2)マーケティング
3)セールス(影響力を持ち、説得する、まず販売するのはあなた自身)
4)それらを組み合せる

Q. ジョーダン・ベルフォート流の確実に成功するための「スリー・テンズ」とは?
1)お客様に自分が自社製品を愛していることを見せなければいけない
2)お客様にあなたを信じてもらわなければいけない
3)お客様にあなたの会社を尊敬してもらわなければいけない

Q. ゴールとビジョンの決定的な違いとは?
A. ゴールとは目標、ビジョンとは目標より上の、人をインスパイヤー(鼓舞)させるもの。

Q. セールスへの自信をアップさせ、クロージング(商談成功)率を向上させ、収入を飛躍的にアップさせる具体的な方法とは?
1)不確実性、恐怖、自己不信を持たず、確実、明瞭さ、勇気、自信を持つこと。
2)信念を持つこと。目標設定ではなく、ビジョンを持つこと。
3)ビジョンにフォーカス(集中)すること。
4)基準を持つこと。売上げや財務基準など。

ビジョンを描き、その熱意の熱量が高い人ほど、人やお金や機会を引き寄せる。
セールスをするためには、人がワクワクするような未来像を描き、熱意と自信をもって、人を巻き込み、実現しようとする力が必要。
まずは、“それ”が必要なものだと相手に気づいてもらうこと。


10.06.2014

お取引の上で気を付けていること

2011年から活動をはじめて、3年が経ちます。
おかげさまで取引先様も徐々に増え、取引数も年々増えてきました。はじめのうちは、お取引の話を頂けるだけでうれしく、できるだけお取引のご要望にお応えしようとしてきました。でも取引が増えることにより、相対的に取引上の問題も多少出てきました。

卸価格をできるだけ下げるよう求めてくる方、お支払いが度々遅れる方、お支払い期限がとても長い方、その方々に時々頭を悩ませてきました。なので自分なりに決まりを作ることにしました。

一つ、お取扱い商品と自社商品のイメージが遠い場合はお断りする
一つ、自社ブランド名を出せないOEMはしない
一つ、取引開始時には、指定の口座開設申請書または、会社概要のご提出を依頼する
一つ、初回ご注文分は、お振込確認後のご配送
一つ、卸の条件は、すべて一律のお取引条件に
一つ、委託販売はしない
一つ、手形取引はしない
一つ、販売店舗名が不明な卸売りはしない
一つ、自分たちの利益ばかり考えている相手とは取引しない
一つ、支払いが遅れる方はお取引中止に

3年事業をしてきて分かったことがあります。しっかりされている会社様ほど、率先して口座開設申請書や会社概要を提出して頂けます。不当な値下げ要求など一切しません。もちろん、決まった日付にきちんとお支払いして頂けます。

会社に勤めていたときも、独立してからも、有難いことにときどき「しっかりしてますね、他社はもっとルーズですよ。」とお褒めのお言葉を頂くことがあります。でも、しっかりしていなくて、なぜ他社の仕事は成り立つのか、と不思議に感じます。

弊社のような弱小企業は、何か問題の一つでもあったら、たちまち立ち行かなくなる可能性は大いにあります。

「利益が少なくても今は地盤を作る段階。地盤は大きければ大きいほど、後々安定につながるよ、きっと。」と妻に励まされます。

中村屋の創業者相馬さんもその著作の中で「信用は、一日や二日でできるものではありません。自分を過信して事業を興したところで、すぐに簡単にそううまくいくものではありません。」とおっしゃっていました。本当にその通りだと思います。

お取引先様の中には、ぼくが生まれる前から事業をされている会社様もあります。そんな素晴らしい会社様と、事業をはじめたばかりの弊社がお取引させて頂けるということは、本当に幸運なことです。

頂いたチャンスを無駄にしないように、一つ一つの仕事を真面目に丁寧に、最善の努力で取り組んでいきたいと思っています。


9.24.2014

営業代行をお願いしない理由

弊社は、社員数2名の出来立てほやほやの小さな小さな新興企業です。それを知ってか知らずか、時々「営業代行します。」という営業を頂きます。

そもそも「営業代行」というサービスは成立するのでしょうか。もし成立したとしても、ぼくは、営業代行をお願いしようとは全く思いません。なぜなら、営業とは、会社のもっとも大切な業務であり、会社の顔であり、要であると思っているからです。

もし、会社の社長自身が営業をできなくなったら、社長を退いた方がいいとさえ思っています。年間売上げ何兆円企業の社長であっても、社長自身が会社の商品・サービスを売り込むトップセールスというものを行います。それは国を代表する首相であってもそうです。それができなくなったら、社長の仕事はできなくなったということだと思っています。

その肝心要の業務を代行してもらうことは、最も大切な業務を社外の人に任せてしまうこと。そのことによって、自社とお客様の直接の関係性はとても薄れてしまい、仕事の責任の所在さえもあやふやになってしまう可能性があると思います。

まずは、社長自身が会社を代表して、率先して自社の商品・サービスをお客様に多いに売り込む。そして会社の営業の方々がそれを細やかにフォローする、という流れがよいと思っています。

なので、弊社にとって、営業を代行する方が入る隙は、全くないと考えています。

9.06.2014

展示会について

商いにとって展示会は、なくてはならないものだと思います。自分の商材をより効果的に展示会に出展することはとても大切だと思います。日本には業界ごとに様々な展示会があります。

○バイヤー向け合同見本市

雑貨業界ですと、
ギフトショー(2月・9月) EXTRA PREVIEW(2月) ててて見本市(2月、9月) FOR STOCKISTS EXHIBITION(2月・9月) 日本ホビーショー(4月) 場と間(5月・10月) interiorlifestyle(6月・11月) 雑貨 EXPO(7月)

アパレル業界ですと、
 JFW-IFF(1月) manicolle tokyo(2月) rooms(2月・9月) PLUG IN(3月・10月) WHITE(3月・11月)

文具業界ですと、エコール見本市(1月・9月) MDS商談会(2月・3月・7月・10月) ISOT(7月) ぶんぐ博(10月) 
などがあります。

おまけ
世界の代表的な展示会
NY NOW(ニューヨーク/USA)
Top Drawer(ロンドン/UK)
Maison et objet(パリ/フランス)
Paperworld - Messe Frankfurt(フランクフルト/ドイツ)
JETRO見本市レポート

自社の商品のどのような流通チャンネルの方に取り扱ってほしいか目標を決めることが大切だと思います。文具業界へ広めたいならISOT、雑貨業界へ広めたいならギフトショー、アパレル業界へ広めたいならroomsなど。
さらに展示会の中でも様々なテーマが設けられ、若手支援のコーナーなどもあります。
例えばギフトショー内のアクティブクリエイターズ、interiorlifestyleではNEXT、JFW-IFFではクリエーターズビレッジ、roomsではイエローブースなどです。

○ブースの作り方のポイント
・10m先から自社ブースを見つけることができるか
・3m先からどういったジャンルの商材を扱っているかが分かるか
・1m先から商材の大体の内容が分かるか
・説明員がだれか分かるか
・椅子とテーブルは通路から見えるか
・近づいて手に取って試したり持ち帰ったりできるか
など、見る距離によって考えられているかもポイントだと思います。
また、来場者を自社ブースにできるだけ長く滞在してもえらるようにする仕組みづくりも重要です。例えば、商品を実際に手に取ってもらい、商品の導入を予定している方には、その場でサンプルを選んでもらい渡す。椅子やテーブルを準備し、その場で具体的な商談をするなど。ブースに人が滞在していると、他の人がブースに入りやすくなり、より多くの人に興味を持ってもらうことができます。

○取引のための資料の準備
バイヤーの方がオーダーをしやすいように、取引条件やオーダーシートなどを準備しておくことも大切だと思います。

○商品の販促物
商品を陳列するためのディスプレイボードや什器、POPを各お店へ提供することも、商品をお店に採用して頂くための重要な要素だと思います。

その他、各商品にきちんとバーコードを記載しているか、商品ごとにメーカーの商品コードを決めているか、などもバイヤーの方が気にする大切なポイントです。

展示会に出展していると、小売店の方だけではなく、卸問屋さんに声をかけて頂くこともあると思います。もしまだ商品を手作りで制作していて商品の原価率が高いのであれば、無理に卸問屋さんを通して商品を流通してもらわなくてもよいかと思います。商材を工場にお願いして大量に作ることができるようになったのならば、そのときは、卸問屋さんに商品の流通をお願いしてもよいと思います。

7.17.2014

商人の家系ではない自分が歩む道

とある会社の方から、その会社の取引先が倒産になったことを聞きました。
「その取引先は資本金も潤沢にあり、有名で信頼もあった会社だったんですが。」
資本金があっても、有名であっても信頼があっても会社は倒産します。

株式会社スガイワールドは、大変小さな会社ですが、会社は会社、人ごとではありません。ぼくは、美術大学出身で、親は、兼業農家、商人の家系ではありません。世の中の社長の多くは、少なからず商人の家系を引き継ぎ、代々受け継がれた商人の教えや知恵を財産に道を歩んでいます。

ぼくは、ものづくりが比較的得意な方だと思っていますが、ものを作ることと商売は全く別ものです。スガイワールドを立ち上げた当初は、何も分からず、色んな人に売り方、やり方を聞き回りました。でも、「おうおうそうか、教えてあげよう」なんて人は、滅多にいません。煙たがれることの方が多いです。そんな中、たった一人、色々教えてくださる方がいらっしゃいました。その方のおかげで今のスガイワールドがあることは間違いありません。

ただその方に教えを請い続けるだけでは能がありません。経営に役に立ちそうな本を図書館で毎週のように借りては読み続けています。そんな中、イトーヨーカ堂の伊藤さんが自身の本の中で東京新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵という方を紹介していました。
残念ながら、相馬さんの本は、古すぎて世田谷区の図書館で所蔵がないのですが、インターネットに本の内容が公開されていました。「私の小売商道

その本を読み大変感銘を受けました。自分自身が日々経験し、考えてきたことや、日頃から、手探りで色々な本のよいと思ったところを抽出し学んできたことが、相馬愛蔵さんの本に大変分かりやすく明確に書かれていました。
現在ではこの相馬愛蔵さんの「私の小売商道」という本は自分の指南書になっています。
その本の中に紹介されているいくつかの内容をご紹介します。

商売は地味にやるべし
1ヶ月の家賃は1日の売上げ程度に止める

販売の仕方
お得意様には、親疎遠近関係なく平等に売る

広告費について
総売上の100分の1以下

仕入れについて
値切り倒しや支払い延期はしない

正札主義
1個の商品に2つの価格は付けない

中元歳暮廃止、自分の商売以外のことには手を出さない、等々

色々と大変ためになることがたくさん書いています。相馬愛蔵さんも商人の家系ではなかったそうです。でも、自身の知恵と努力で立派な会社を経営されました。

ある会社の方から聞いた倒産の話は、我が身が引き締まる話でした。
資本金があっても、有名であっても、信頼があっても、会社は倒産します。ただ、倒産を回避し、会社を順調に経営する方法はあると思います。

先人から多くを学び、正しい考えと努力で一歩一歩丁寧に。気を引き締めて、歩んで行こうと思いました。



4.17.2014

営業ってどうやってるんですか?

営業とは、お客様とのやり取り全般を言うと思うのですが、ここでの「営業」とは、特に「新規の取引先を増やす」ことを取り上げたいと思います。

ぼくは、デザイン会社で働いていたとき、業務の一環で大きな展示会で飛び込み営業をしていました。その当時所属していたデザイン会社で、どうすればその会社の売上げを少しでも上げることができるか考え、苦肉の策で自主的に飛び込み営業をやっていました。

全くしゃべったこともない、ましてやこちらが何者か分からない感じでいきなり「何かお役に立てることはありませんか?」と飛び込んでいきました。大変精神的にキツい業務でした。おそらくその当時は、1,000件近くの飛び込み営業をしました。

飛び込み営業をして、自分なりに何となく分かったことがありました。
苦労した経験がある営業の方ほど、飛び込み営業に対して優しく接してくれる。
日常業務であまり社外の人と接していない方は、人の苦労を分からないのか、とても冷たい。
自分と波長が合う人ほど仕事が上手くいく。
そして何より、悪い人はなかなかいない、ということを身に染みて実感した体験でした。

そんな経験もあり、ぼくは、遠慮なく飛び込み営業をします。でも、あまりいきなりお店に行って「ぼくの商品買ってくれませんか?」とは行きません。

ぼくの商品が並んだら、このお店がさらに楽しくなるんじゃないか、商品がさらに引き立つんじゃないか、と思うところに声をかけさせて頂きます。
いいお店だなあ、と思ったときには、いきなりそのお店を統括している本社などを調べ、電話をします。とても親切にバイヤーの方につないで頂くことが多いです。もちろん、採用にならないことは多いですが、サンプルを送って見て頂いた後に商談して頂く場合や、いきなり商品を採用頂くこともあります。でも、真似をしても上手くいかなかった、とクレームは言わないでください。商品が売り込む先のお店の雰囲気に合わなかったり、タイミングが悪かったり、忙しかったり、売り込んだ商品に興味がなかったり、みなさん色々な事情があります。それらを加味し、挑戦して失敗したら、なぜ上手くいかないのか改善し、また挑戦してみてください。
東急ハンズへの商品提案先
ロフトへの商品提案先
ROUへの商品提案先
PLAZA様への商品提案先
ビッグカメラ様への商品提案先

事業をはじめた頃は、メールや電話での飛び込み営業をしていたことが多かったです。

でも、ギフトショーの展示会に出た後は、大変有難いことに、本当にたくさんの方にお声掛け頂くことができ、何とか事業を進めることができました。

展示会の出展費はとても高いので、展示会に出る前までは、正直、出展費以上に受注がもらえるのかとても心配でしたが、本当にたくさんのご注文を頂くことができました。
なので、展示会に出てみることはとても有効だと思います。

でも展示会に出る前に、ある程度、自分なりに営業をしていたことは、とてもよかったと思っています。取引する方法の下準備(納品業務や請求業務など)ができていましたし、比較的大きな取引を頂いたときもあまりビクビクせず、対応することができました。

まずは、なんでもやってみる、失敗したら改善して、またやってみる。何でもこの繰り返しのようです。

こんなに世の中が進んでも、人は同じ間違い、おなじ失敗をするのは、やっぱり本人が体験してみないと物事を分かることにはならないからなんだと思います。

なんかもっと上手くいく方法はないかなあ、と上手くいくことをかけ算のように増やす方法を考えてしまいがちですが、立派な経営者の方々の話を聞くたびに「かけ算なんてない。ただ1の努力を足していくだけ」なんだなあ、と日々感じています。

事業が大きくなれば、かけ算もできるようになるようですが、それはあくまでもマイナスのかけ算をしない素晴らしい経営方針があればこそ。もし力不足の考え方でかけ算をしてしまったら、何倍ものマイナスの事業になってしまうと思います。

「1の努力を足していく。」これが営業だと思っています。