「どうやって企画を考えているんですか?」と結構聞かれることがあります。色々と企画を考える手法はありますが、結局は、日々「常に企画を考える」に越したことはないと思います。アイデアマンと言われる人は「24時間企画を考えている」と答える人が多いと思います。「自分はアイデアが浮かばない」と思っている人は、常にアイデアを考えられていないのだと思います。
ぼくが実践している企画を考える上での3つのポイントをご紹介したいと思います。
1)毎日考える
ぼくが考える商品は、突然思いついた企画なのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。でも企画は決して突然に浮かんだりするものではありません。企画とは、「これまで無関係と思われていたものの間に関係があることを発見すること」だと思っています。いつも頭の片隅には商品企画のことがあります。街を歩けば、「このアイデアが自社の商品に活かせないか」「自分ならこのアイデアをどのようにアレンジするか」などを常に考えています。とくに新しい商業施設の散策や、海外の展示会、海外旅行などは、すべてのことが目新しく感じるので、企画を考える絶好の機会だと思います。
2)本を読む
本を読むことは、書いた人と出会うことだと思っています。東京は、日本で出版されているほとんどの本が無料で読むことができます。東京都中の図書館から本を借りることができます。それを活用し、少しでも気になった本は、片っ端から借りて目を通します。借りても自分の為にならなそうな本は、そそくさと返却します。ちょっと役に立ちそうな本は、役に立ちそうな箇所だけを読みます。とても役に立ちそうな本は、注意深くメモを取りながら読みます。活躍した人の伝記は、参考になる箇所が多々あります。自分にどう活かすか考えながら読んだり、役に立ちそうな箇所のメモを取ったりしながら読むことはとても大切だと思っています。
3)アイデアを貯める
アイデアは、蝶のようにふわふわ飛んできては、すぐにいなくなってしまうものです。少しでも何か思ったときは蝶を網で捕まえるように、即座に捕らえなければいけません。よく「自分もそんなアイデアを考えていた」という方がいらっしゃいます。でも考えていただけの人は、アイデアを捕まえてはいません。アイデアを本当に捕まえている人は、アイデアを何かしらのカタチに残しています。考えたことがあるだけなのか、それとも何かしらカタチに残しているのかはとても大きな差があります。
ぼくは、2007年くらいから発明ノートと題したアイデアノートを書き溜めています。今までの商品はすべてその発明ノートから生み出されたものです。まず、少しでも自分なりに思いついたり、気づいたりしたことがあれば、即座にケータイのメモ機能にメモを取ります。ぼくが尊敬する佐藤オオキさんや鈴木康広さんもやっているらしいです。ケータイのメモがある程度たまってきたら、発明ノートにイラスト付きでそのアイデアを残しておきます。次の商品に取りかかる場合は、約20冊あるその発明ノートをパラパラとめくり、商品化するものを選び出します。
商品企画とは、「ガラガラポン」です。ガラガラポンとは、イベントなどで使われるくじのことです。中に玉がたくさん入っていなければ、楽しくありません。企画も同じで、ガラガラの中(頭の中)にどれだけポンと出せるアイデアの玉を入れておくことができるかが大切です。たくさんの玉を入れておき、必要なときにガラガラし、ポン!と出せるか、なのです。
参考書籍「アイデア・バイブル」