7.17.2014

商人の家系ではない自分が歩む道

とある会社の方から、その会社の取引先が倒産になったことを聞きました。
「その取引先は資本金も潤沢にあり、有名で信頼もあった会社だったんですが。」
資本金があっても、有名であっても信頼があっても会社は倒産します。

株式会社スガイワールドは、大変小さな会社ですが、会社は会社、人ごとではありません。ぼくは、美術大学出身で、親は、兼業農家、商人の家系ではありません。世の中の社長の多くは、少なからず商人の家系を引き継ぎ、代々受け継がれた商人の教えや知恵を財産に道を歩んでいます。

ぼくは、ものづくりが比較的得意な方だと思っていますが、ものを作ることと商売は全く別ものです。スガイワールドを立ち上げた当初は、何も分からず、色んな人に売り方、やり方を聞き回りました。でも、「おうおうそうか、教えてあげよう」なんて人は、滅多にいません。煙たがれることの方が多いです。そんな中、たった一人、色々教えてくださる方がいらっしゃいました。その方のおかげで今のスガイワールドがあることは間違いありません。

ただその方に教えを請い続けるだけでは能がありません。経営に役に立ちそうな本を図書館で毎週のように借りては読み続けています。そんな中、イトーヨーカ堂の伊藤さんが自身の本の中で東京新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵という方を紹介していました。
残念ながら、相馬さんの本は、古すぎて世田谷区の図書館で所蔵がないのですが、インターネットに本の内容が公開されていました。「私の小売商道

その本を読み大変感銘を受けました。自分自身が日々経験し、考えてきたことや、日頃から、手探りで色々な本のよいと思ったところを抽出し学んできたことが、相馬愛蔵さんの本に大変分かりやすく明確に書かれていました。
現在ではこの相馬愛蔵さんの「私の小売商道」という本は自分の指南書になっています。
その本の中に紹介されているいくつかの内容をご紹介します。

商売は地味にやるべし
1ヶ月の家賃は1日の売上げ程度に止める

販売の仕方
お得意様には、親疎遠近関係なく平等に売る

広告費について
総売上の100分の1以下

仕入れについて
値切り倒しや支払い延期はしない

正札主義
1個の商品に2つの価格は付けない

中元歳暮廃止、自分の商売以外のことには手を出さない、等々

色々と大変ためになることがたくさん書いています。相馬愛蔵さんも商人の家系ではなかったそうです。でも、自身の知恵と努力で立派な会社を経営されました。

ある会社の方から聞いた倒産の話は、我が身が引き締まる話でした。
資本金があっても、有名であっても、信頼があっても、会社は倒産します。ただ、倒産を回避し、会社を順調に経営する方法はあると思います。

先人から多くを学び、正しい考えと努力で一歩一歩丁寧に。気を引き締めて、歩んで行こうと思いました。



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