8.10.2014

資金計画について

企業の資金計画については、よく「キャッシュフローの重要性」「キャッシュフローの改善」「キャッシュフローの〇〇」など“キャッシュフロー”という言葉がたくさん出てくるのですが、“キャッシュフロー”とは、そのまま「現金の流れ」のことだそうです。

なんで“キャッシュフロー”というんでしょうね。カタカナだとちょっとカッコイイ雰囲気が出るからだと思いますが。日本人は、欧米至上主義のところが大いにあって、欧米が“キャッシュフロー”というからそれをそのまま真似をして“キャッシュフロー”という言葉を使っているような気がします。
それはさておき、ぼくは日本人なので、“キャッシュフロー”ではなく“資金計画”と言いたいと思います。

企業にとって資金計画は生命線です。どなたかが「企業にとって“利益”は“ガソリン”のようなもの」とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。なくては走れません。

売上げがあるのに運転資金が手元になくなれば、黒字でも倒産、黒字倒産になります。現金を在庫に替え、手元在庫を持つメーカーにはよくある話です。現金を在庫に変えてしまうので、運転資金がなくなり、黒字倒産するのです。なので、手元在庫を極力抑えることはとても重要です。

ぼくは、資金の運用方法を自分なりに決めていることがあります。

一つ、新商品に投資するお金は、50万円前後に抑える。
一つ、新商品は自己資金で投資する。
一つ、在庫は1商品に付き各500個以上は持たない。
一つ、広告費は、年間売上げの10%に留める。(広告費に展示会費も含める)
一つ、家賃は、一日の売上げ額程度に留める。(在庫を置く場所代も家賃に含まれるので、商品の大きさはとても重要です。商品は1cm以下の厚みでA4に収まるサイズにすると決めています。)

計画のない無駄遣いはしない、無駄な量は作らない、当たり前のことですが、自分の中で取り決めを作っておけば、判断が早くなります。

他には、
大きな受注を頂いたときは、半金前払いにしてもらう。
仕入れ先への支払いは、月末締めの翌月末払い、または翌翌10日末払い(40日サイト)、または分割にしてもらう。
業務や生産のコスト削減の努力を常に行う。
などです。

パナソニックの創業者松下幸之助さんは「ダムの経営」を勧められていました。「ダムの経営」とは言葉の通りで、ダムのように資金を貯めておき、必要なときに必要なだけチョロチョロと資金を使うことだそうです。
バブル時代は、不動産や株など色々な投資先の誘惑が増え、お金のある人は、現金を色々なものに投資したそうです。そうしたことにより資産は増えたのですが、手元に現金がなくなり、バブル崩壊とともに現金を回収することができなくなり、倒産してしまった会社が多かったそうです。

学生時代に旅行や外出の際、母に「使わなくても予備の現金はしっかり手元に持っておくこと」を勧められました。あながち間違いではないようです。それで、旅行や外出の際に助かったことが多々ありました。

経営の資金計画も旅路も一番重要なのは、「手元にいつでも使える現金をしっかり持っておくこと」のようです。


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