市場に流通させることができるような商品をどのように作ったらよいでしょうか。
魅力的な商品を作ることはもちろんですが、ここでは、流通のための具体的な商品の作り方について書きたいと思います。
おさえておきたいポイントは3つあると思います。
管理しやすく、流通しやすく、安全に作るのがポイントだと思います。
まず、1つめの管理しやすくですが、そこで大切になってくるのが、JANコード、商品コード、商品名と色や種類の表示です。
JANコードというのは、よく商品の裏にあるバーコードの数字のことです。JANコードは全国の商工会議所で申請すると取得することができます。10,800円で取得できます。
詳しくは→JANコードQ&A
ただ、JANコードを取得してもそれをバーコードにするには、専用のソフトや専門の会社にお願いする必要があります。そのほかに無料サービスで作成できるサイトもあります。
無料バーコード作成ツール
商品コードは、商品を簡単に管理できるように付けるものです。数字または、ローマ字で6桁程度で付けます。この付け方は自由です。例えば、弊社商品のひげ付箋(ブルー)の商品コードは、SUGAI WORLDのHigefusenのBlueなので、SW-HF-BLという具合です。
後は、商品名と色や種類を商品に明記すれば、管理しやすさの点ではおおよそ問題ありません。
次に2つめの流通しやすくですが、商品がバラバラにならないように紙テープなどを使い、5個や10個にまとめて出荷する必要があります。「帯掛機」というもので商品を束ねる方法もあります。それをさらに50個や100個入る内箱に入れ、さらに200個から300個入る外箱(ダンボール箱)に入れます。外箱(ダンボール箱)には、内箱が何個入っていて、合計何個入りかと商品名を明記します。
それと、大切なのが卸し価格です。商品を問屋さんや小売店さんを介して販売してもらうには、問屋さんや小売店さんに対して卸価格で販売する必要があります。なのでその卸価格でも利益が出るように原価を抑えることが大切なポイントです。
最後に一番大切な3つめの安全にですが、商品に対しての安全性や品質の責任です。日本には、製造物責任法(通称:PL法)や家庭用品品質表示法、リサイクル表示法というものがあります。
製造物責任法(通称:PL法)というのは、「製造者は、製造したもので万が一消費者に危害を加えることがあったら、その責任をしっかり保証してください」という法律です。そのためにメーカーが加入するPL保険というものがあります。お子さんが使う文房具や玩具には、「PL保険に加入済み」と明記されているものもあります。メーカー側が「PL保険に入ってますよ」というもので、商品に明記することは義務付けされていませんが、このPL保険は、ぼほすべてのメーカーが加入していると思います。日本玩具協会が認定する玩具安全(ST)というものもあります。STマークを取得していない玩具は取扱いしない小売店もあります。
詳しくは→製造物責任法(通称:PL法) 玩具安全(ST)
ちなみに製造物責任法(通称:PL法)に関しては、日本よりも欧米の方が責任がとても重く、賠償金が日本の何十倍ということもあるようです。ですので、海外PL保険というものもあります。商品を輸出しているのであれば、できれば、海外PL保険にも加入しておきたいところです。
家庭用品品質表示法は、よく衣類などに付いている取扱いの注意を喚起するものです。繊維製品、合成樹脂加工品、電気機械器具、雑貨工業品に対して「材質表示」「取扱い上の注意」を明記することが義務づけされています。詳しくは→家庭用品品質表示法
その他にリサイクル表示法でパッケージ対してリサイクルマークを表示することが義務づけられています。商品をオシャレにしようと思ってリサイクルマークを付けないのは、ルール違反なのです。詳しくは→リサイクル表示法
このように商品を作る上で気を付けなければいけない点が多々あります。
現代は、誰もが商品を作り、直接商品を消費者に売ることができるよい時代になりました。
そのかわり、商品を作る上で気を付けなければいけないことを知らない人が増え、トラブルになる可能性が増えていると思います。
手作り品でも商品は商品です。皆さんが自主的に法律などを勉強した上で、責任ある商品販売をどんどんして頂きたいと思っています。