8.01.2015

有名のリスク

ぼくの父は、山形ではちょっとした有名人でご当地タレントです。

父は地元では有名人なので、ぼくは子どもの頃、親の七光りでいじめられることは一度もありませんでした。ぼくが小学生や中学生のときは、いじめが当たり前で学級崩壊もありました。いじめの対象になるか、ならないか、デッド オア アライブです。そんな中、いじめの対象にならなかったのは本当に幸運でした。

有名で自慢の父にとても感謝していました。でも有名になるということは、子どもながらとても大変なことだと感じていました。街に出かければ、知らない人に必ず声をかけられます。父が好きなカップラーメンを自分でコンビニで買うこともなかなか簡単なことではないように思います。

テレビや新聞で父を間接的に知っている人が、当の本人に会うと「もっと気取った人かと思っていました。」と言ったことにとてもびっくりしたことがありました。
父は根っからのお調子者で上半身裸になって裸踊りをしたり、歌ったりする人です。そんな人を「気取った」イメージを抱いていたなんてとても驚きました。
「メディアで伝えられるイメージは湾曲している」と子どもながら感じていました。

話は変わりますが、とある展示会でとある政治家の奥様にお会いしたことがありました。たまたま弊社のブースにお越しになりました。お会いしたときはその方が、誰なのか全く知らなかったのですが、いつものように商品の説明をさせて頂くと、品よく満面の笑みを浮かべて楽しそうに商品を見てくださいました。
でもその人は有名な方なので、世間から色々言われているようです。こんなに素敵な方なのにまるで悪者のように言われるとは、有名になるとはなんて大変なことなんだと思いました。

会ったこともない人のことをとやかく言う人が、世の中には本当に多いです。

最近こんなことがありました。メディアやSNS上でとある方をときどき見ていたのですが、メディアやSNS上で感じていた彼の印象は、とても破天荒で気性が荒く、派手な人かと思っていました。でも、いざ会ってみると口調はとても穏やかで品のよい感じでした。こうも間接的に受ける印象と直接に受ける印象は違うのかと驚きました。

会ったこともないのに、変なイメージやマイナスなイメージを人に持ってはいけないと思いました。

テレビやインターネットから発信されている人の情報は、誰かの意図で脚色されたり、偏って紹介されていることが多々あります。直接会ったこともない人のことをとやかく言ったり、悪口を言ったりすることはやめたいところです。