12.19.2017

会社を運営する上で大切なこと

勤勉、倹約
ご存知の方も多いと思いますが、格安旅行代理店のてるみくらぶが倒産をしました。なぜ、117億円も売上げがあるのに倒産するのか不思議に思ったので、調べてみました。

・航空チケットなどの仕入れの価格と売価の価格の差がない。つまり利益が出ない。
・利益が出ないのに、広告への投資をした。

ということのようです。

経済産業省の「ベンチャー企業の経営危機データベース」にも書いていましたが、“身の丈に合った投資、経営”はとても大切だそうです。よく「弊社は数億円の売上げがあります。」とテレビで自慢げに話す人がいますが、重要なのは、利益です。手元にある現金です。売上げが数億円あっても利益が出ず、赤字ではいけません。手元に現金がなければ、会社は健全な経営をできません。Googleが健全な経営をできるのは、他には真似できないIT技術によって得られた潤沢な現金が手元にあるからだそうです。

自社の利益規模にあった投資はとても大切です。例えば弊社は、売上の10%を新商品開発や展示会出展費に当てると決めています。そう決めていれば、過度な投資は控えるようになります。いくら売れる商品ができても、過度な増産や設備投資、スタッフの増員は行いません。「売れる商品ができたので、銀行からお金を借りて設備投資をしたら、その後、売れなくなって経営が危うくなった」という話はよくあるようです。

「勤勉、倹約」という言葉は二宮金次郎(二宮尊徳)さんの教えです。「よく働き、よく学び、贅沢をせず、身の丈に合った経営をする」とても大切なことだと思います。

小さく初めて、売れたら展開する
「これは絶対売れる!このサービスは絶対いける!」と思って、はじめから過度な投資をし、たくさん商品を作ったり、サービスにたくさんの投資をするのは危険なようです。
数億円の資金調達に成功した会社が立派な社屋で数十人の会社員を雇い、かっこよくニュースで取り上げられているのをときどき見たりするのですが、その後を調べてみると消えている会社は少なくありません。

商品やサービスの価値を決めるのは、マーケティング会社でも投資会社でも銀行でもありません。世の中が商品やサービスの価値を決めます。世の中に支持されなければ、その商品やサービスはいらないのです。

いくらマーケティングをしたり、事前に関係者から評価されたり、銀行や投資会社から大金を借りることができても、ビジネスの鉄則は「小さく初めて、成功したら展開する」ということのようです。

精神力
会社を運営する上で重要なことの一つに「精神力」があるようです。精神力とは、心の強さ、打たれ強さだと思っていましたが、どうも違うようです。辞書によると「何かをやり抜こうとする力」だそうです。
ものづくりや新しいサービスを生み出す上で、世の中や人の気持ちを繊細に感じ取る心の感度は大切です。
とてもタフそうに見える人でも、とても繊細な心を持っています。嫌なことがあったり、悩んだり、苦しんだりします。
そんなとき、活躍している人はみんなそれぞれ、自分の心のコントロール方法を身に付けているようです。
人はみんな違うので、人それぞれ独自の解決方法があるかと思いますが、ぼくの場合は、結局のところ、とにかく体を動かすこと、それが一番いいようです。

人の成功を喜ぶ
「人の成功を喜べたら、あなたの周りには成功者が集まるだろう。目標に向かって努力する仲間に囲まれるのは素晴らしい。あなたの旅を支える意欲やひらめき、情報も得られる」(「メンタルが強い人がやめた13の習慣」P187より)

今はSNSがあるので、四六時中、他人が成功している情報が入ってきます。それをうらやんだり、嫉妬したり、憎んだり、色々な感情が湧いてくるかもしれません。でも、素直に人の成功を喜ぶことができたら、きっと成功している人がたくさん集まってくるに違いありません。

あきらめない
やり方を変えること”と“あきらめること”は全く別です。失敗したら改善する。常に改善し続けることが大切です。

前向きに考える
元アメリカ副大統領のアルゴアさんが、テレビのインタビューでこんなことを言っていました。「物理の法則に反射というものがあります。良い言動や取り組みは必ず、良いこととして返ってきます。だから良いことを発言し続けてください。行動し続けてください。成功した社会活動は、どれもたった1人の言動や発言から始まっています。」

ネガティブな言動や行動はネガティブなこととして返ってきてしまいます。そうならないためにも、ポジティブな言動や行動を心がけたいところです。

ネガティブになることはとても簡単ですし、発展的ではありません。
ポジティブになるには努力が必要です。ポジティブな言動や発言は、その人が努力しているという素晴らしい証拠だと思います。

物事には必ず、いい面と悪い面があると思います。どう考えても悪いことだと思うことでも、実は、必ずいい面があります。
悪いことが起こるかもしれない、と思っていても9割方は起きないし、そのほとんどが解決できます。
世の中に対してモノやサービスを提案したいのであれば、前向きな考えでなければ支持はされないし、長くは続かないのではないでしょうか。



12.01.2017

海外の人によく聞かれること

Q.1 What is the SUGAI WORLD ?
We are tokyo based happy design gift maker.
We plan and design all of our products, and ask japanese factories to make them.
We are committed to creating unique and playful products, mainly stationery. And we are trying to make them from eco-friendly material as much as possible.

Q.1 スガイワールドとは
SUGAI WORLD(スガイワールド)は、2011年に東京でスタートした、遊び心溢れるデザインギフトを企画、製造するメーカーです。ひげのカタチをした愉快な付箋「ひげ付箋」ひとつから事業がスタートしました。私たちの夢はこの世界を“夢と想像力”でいっぱいにすることです。オリジナル商品はすべて自社で企画開発し、日本の町工場の協力を得ながら、できるだけ環境に配慮した素材で製造しています。スガイワールドの想像力豊かな商品は今では、日本全国をはじめ、アメリカ、イギリス、フランス、香港、シンガポールなどのセレクトショップなどでも扱われており、世界中から注目されています。


Q.2 How did it start the SUGAI WORLD, Inc.?
When our founder, Yu SUGAI, was working for an another company, he started writing down his ideas about things that can change the life more comfortable and happier. (There are more than 20 idea-notebooks now.)That was a way to reduce his stress in a packed train of everyday.
At first, He was just enjoying sharing his ideas with his friends. But someday, one of them said to him, “Your ideas are so fun! Why don’t you make them?” , and he said “Why not !? Let’s do that!! “.
In 2011, he made the first product “Mustache-it”, a mustache shaped sticky note.
For the first 2 years, he was selling only the one. “Mustache-it” became a quite big hit riding the mustache-boom which came in those days. (That was a beginner’s luck!)
Then he made second product and third. In 2013, He made his first devut at Tokyo Gift Show.
Q.2 スガイワールドは、どのようにはじまったのか
デザイナーの須貝悠は、会社員時代、ストレス解消目的で、満員電車の中で、生活が快適で幸せになるためのアイデアをノートに書き留めていました。(今ではそのアイデアノートは19冊あります。)
はじめは、それを人に見せるだけを楽しんでいました。すると色んな人から「そのアイデア面白いから作ってみたら。」と言われました。
そこで、2011年、初の自社商品「ひげ付箋」を作りました。4,000個の在庫に唖然としましたが、過去に培った営業力とちょっとしたひげブームのおかげで半年も立たず、完売しました。
その利益をもとに徐々に新商品を増やしていき、2013年、東京ギフトショーに初出展しました。


Q.3 What is the purpose of the SUGAI WORLD products?
People in japan works very hard in a small space. So we want to make them to be able to work happier with our products. And also, we hope the same thing about people all of the world. Our mission is “give imagination and dream to the world ”.
Q.3 スガイワールド商品の目的は
日本で働く人たちは、小さなスペースで忙しく働いています。私たちの製品でより幸せで快適なオフィスワークをして頂きたいと考えています。そして、それが世界中の人に広まることを望んでいます。「世界にもっと夢と想像力を!」。


Q.4 What is the dream of the SUGAI WORLD?
To communicate with people all over the world through our products. And we believe that will be a part of the world peace.
Q.4 スガイワールドの夢は
私たちの製品を通じて世界中の人々と交流することです。それが世界平和の一助になると信じています。


11.29.2017

企画ってどうやって考えてるんですか?パート4

モノの価値とは
・見た目(美しさ、可愛らしいさ、モノに対する期待度)
・機能
・背景、ストーリー

人が求める要素
・自分の琴線に触れる、好み
・記憶に残り、人に伝えたくなる
・新しい商品ジャンル
・ファンタジー
・「何それ!やってみたい!」とやってみたくなる
・一見〇〇に見えるけど、実は〇〇(意外性)
・かわいい
・使い方を自分なりにアレンジできる
・便利
・消耗品

多くの人が好きなもの
・感性に訴えかけるもの
・心が動かされるもの
・心に訴えかけるもの
・素敵だなあ、と思うもの

例えば、
虹色
星空


動物


葉っぱ

すっきりしたもの、ごちゃごちゃしたもの
いいにおいのするもの

商品例として
ネコモビール
空気の器
ビニール花瓶
星空の封筒
多肉ッション
ジャー型ジッパーバッグ
ボタニカルペン

具体的な方法
①作るものを決める
ノート、ペン、定規など

②それに多くの人が好きなものをくっ付ける

例として、その1
虹色ノート
星空ノート
星ノート
花ノート
動物ノート
空ノート
雲ノート
葉っぱノート
船ノート
すっきりノート
ごちゃごちゃノート
いいにおいノート

例として、その2
虹色ペン
星空ペン
星ペン
花ペン
動物ペン
空ペン
雲ペン
葉っぱペン
船ペン
すっきりペン
ごちゃごちゃペン
いいにおいペン
など

その他、なかなかできないことを商品でやってみることができる
・宇宙に行く
・花畑を歩く
・パリに行く
・南国リゾートへ行く
・モンスターをたおす、モンスターを捕まえる
など

関連記事:
SUGAI WORLDの発想法
アイデアの出し方、企画の考え方
企画ってどうやって考えてるんですか?パート1
企画ってどうやって考えてるんですか?パート2
企画ってどうやって考えてるんですか?パート3

9.20.2017

展示会の施工について

弊社では、壁、カーペット以外の展示会ブースの施工は、自社で行っています。
壁、カーペットの施工については、展示会の主催者側で施工会社を紹介してくれます。
3社くらいに見積りを依頼し、対応の良さと金額で決めるのがいいのではないでしょうか。

壁とカーペット以外はどのように準備すればいいでしょうか。

壁に貼るロゴ:「カッティングシート 作成」とインターネットで検索するとたくさんの会社が出てきます。インターネットで注文することができます。

木製什器:東急ハンズの木材加工コーナーの方に図面を渡し、加工してもらいました。ホームセンターが近くにある方は、大体の図面を書いて、什器の製作を依頼してもいいと思います。

パネルグラフィックという印刷会社にお願いしています。インターネット経由でなんでも頼めるのでとても便利です。自由な形のパネルを作ることもできます。このサービスでいつも商品の特大模型を作ってもらっています。

商品用の什器:「ハンガーディスプレイ」と検索すると商品用什器が出てくると思います。こちらも対応の良さと金額で決めるのがいいのではないでしょうか。


初めて展示会に出るときは、分からないことばかりです。大金を出して展示会に出るからには、どうか皆さんに成功してほしいと思います。

ご参考までに:
お店に導入して頂くには

ニューヨークの施工会社The Displayersのインスタグラムはとても参考になります。

8.09.2017

「MADE IN JAPAN」の表示について

皆さんは、商品に「MADE IN JAPAN」と書かれていると、その商品が日本製であると思いますか?「当たり前じゃん…。」と思うかもしれません。
でも実際に流通されている商品の多くは、「MADE IN JAPAN」と書かれていても、製品本体は中国で作られたものであることが多々あります。

これでは、消費者をバカにしているように感じるのは、私だけでしょうか。

WTOという世界貿易機関の原産地規則では「実質的な変更が行われた国」を表示すると決められています。実質的な変更とは、「HSコード*が変更されるくらい新しい特性を与える行為」です。つまり、製品の分類が変わってしまうくらい変更することです。単純な部品の組み立てや、切断、ラベル貼、検査などはこれに該当しないそうです。

それを知ってか知らずか「ほぼすべての工程を海外で生産して、日本国内で検査や梱包等を行って出荷」したものを「MADE IN JAPAN」とうたって販売している会社が多々あります。

弊社の商品で唯一中国製の「ゆびわゴム」という商品があります。本体の「ゆびわゴム」のみ中国製で、袋や台紙は日本製、組立もすべて日本なので、この場合、日本製と表示する会社もあるかもしれません。でもメインの「ゆびわゴム」本体が中国製なので、中国製と表示しています。

なぜそうしているか。
その理由は、大切なお金を出してご購入して頂くお客様に対して、正直でありたいからです。

私は、製品本体が中国製なら「MADE IN CHINA」と表記すべきだと思います。
皆さんは、製品本体が中国製でも「MADE IN JAPAN」と表記している会社をどう思いますか?


*HSコードとは貨物を輸出入する際の品目分類に用いる輸出入統計品目番号のこと
参考資料:どこからがMade In Japanなの?その定義を調べてみた

8.01.2017

返品について

「〇〇の商品、返品できませんか」に困ってないでしょうか。

売れ残ったことを理由に返品を要求することは、独占禁止法の優越的地位の濫用に該当する可能性があります。

詳しくは↓
優越的地位の濫用
優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方

受注生産を行ったものについて
商法、下請法では、不良品などあった場合に限り、受領後6ヶ月以内であれば、返品することが認められています。不良品であれ、受領後6ヶ月以上経ったものは、返品を受ける義務はありません。

詳しくは↓
下請代金支払遅延等防止法ガイドブック(P11参照)

その他↓
公正取引委員会各種パンフレット
売買契約書について

6.01.2017

皆さんは、ゴミが落ちていたらどうしますか?

皆さんは、自分が住んでいるアパートやマンションの共有部にゴミが落ちていたらどうしますか?

・ゴミを捨てる人
・ゴミを無視する人
・ゴミを拾う人
・ゴミをなくそうと仕組みを作ろうとする人

皆さんはどれに当てはまりますでしょうか。

東京は、ゴミやタバコの吸殻を道ばたに平気で捨てる人がほんとに多いです。
東京は住んでいる人が多い分、ゴミやタバコの吸殻を道ばたに捨てる人も多いんだと思いますが。

婦人服のブランド「アースミュージック&エコロジー」で有名な株式会社ストライプインターナショナルの社長の石川さんは、創業当時、お客様が来なくて困った時に松下電器(現:パナソニック)社長の松下さんの本を読んで、「まずは掃除」と書いてあったので、その通りに掃除をしてみたそうです。するとお客様が徐々に増え、売上げも次第に増えたそうです。それ以来、掃除をすることをとても大切にしているそうです。

禅の教えに「一掃除、二信心(いちそうじ、にしんじん)」という教えがあるそうです。
「教えを信仰する前に、まず掃除。」ということだそうです。とても面白い教えですし、本当にその通りだと思いました。目の前がごちゃごちゃしていて汚れていたら、何かを始めるのも大変ですし、効率も悪いです。

会社員時代「人の頭の中と、その人の机の上の状態は、とてもよく似てるなあ。」と思っていました。机の上がごちゃごちゃしている人は、考えもごちゃごちゃしてるし、机の上が整理されている人は、それだけ仕事や考えも整理されてました。

自動車を作っているトヨタも、とにかく掃除、整理整頓の徹底はすごいものがあります。
(参考:壮絶!トヨタの「片づけ」はここまでやる(東洋経済web)

大学で教わったドイツ人の先生も「まず掃除から」でした。教室が少しでも乱れていれば、その授業の一コマは、掃除で終わりでした。

最近気になったのですが、弊社が事務所としてお借りしているマンションにゴミが落ちていてもだれも拾わないようです。はじめは「みんな見えてないのかなあ。」と思っていましたが、どうやら見えているようです。無関心だったり、「どうせ掃除の人が拾ってくれるだろう。」と思っているのかもしれません。

でも、会社を経営している人やデザイナーには、ゴミが落ちていたら、拾ったり、現状を改善しようとしてほしいと思います。その気持ちがなければ、経営者やデザイナーには間違いなく向いていないと思います。

経営者の仕事は、社会の現状に満足せず、社会をよりよくすることだと思います。
デザイナーの仕事も一緒だと思います。

事務所の最寄り駅前がゴミの散乱で本当にヒドいので、行政に相談をしてみました。相談にのってくれた人は「あそこは、まだマシな方ですよ。ちなみに企業の方が、社会貢献という名目でゴミ拾いを行っている場合もあります。」と、まるで企業はゴミ拾いで点数稼ぎをしている、みたいな物言いでしたが、そうでもないと思います。企業は、社会をよりよくする使命がある、それに尽きると思います。

皆さんは、ゴミが落ちていたらどうしますか?

5.16.2017

なぜ勉強しなければいけないのか。

「自修、自律、自助、和敬」私の母校の高校にはこのような校訓が書かれていました。
「この意味の分からない校訓に何の意味があるのか。」といつも悶々と考えていました。

小中高と「なぜ勉強するのか。」の意味も分からず、ただ過ごしていました。
どの先生も「なぜ勉強するのか。」の答えを教えてはくれませんでした。
意味の分からない校訓よりも「なぜ勉強するのか。」の答えを教えてほしかったです。

でも今、やっと「なぜ勉強するのか。」の理由が分かりました。
それは、「人の役に立つため。」というシンプルなことです。
そのことを今教育を受けてる人みんなに伝えたいです。

ではなぜ、「人の役に立たなければいけないのか。」それは、自分を社会で活かしてもらうためです。人は、社会で活かされることで、豊かで健康的な幸せを感じることができます。そして本当に素晴らしい人生をおくることができます。

人は、自分のためではなく、人の役に立つことによって、健康で長生きできるという研究結果もあるそうです。

多くのことを学ぶことによって、より多くの人を助けることができるようになります。
人の役に立てるということは、本当に幸せなことです。

生きてるかぎり、学ぶことに終わりはありません。
大いに学び、それを大いに人のために役立てていこうではありませんか。

4.19.2017

売場の作り方、売場でメーカーができること

小売店ではないメーカーにとって、売場でできることはあるのでしょうか。商品以外のことで何かできることはあるのでしょうか。
「商品パッケージ」「POP」「サンプル」「什器」「メディアでの紹介」の5点を考えてみました。

商品パッケージ
残念ながら、多くの小売店の売場では、そもそも商品の情報を伝えるための専用の什器やPOP、サンプルを置くことは難しいのが現状です。そこで重要になってくるのが商品パッケージです。お客様は“その商品”が、自分に関係があるのか、無いのか、なんとたった約2秒、商品パッケージを見ただけで判断します。そのたった2秒で伝えられることは「色」と「形」と「ほんの少しの文字情報」だけです。たった2秒で「この商品はあなたのために作られたものです」ということを伝えなければいけません。それには、買ってほしい人が好む色、形、文字情報を用いなければいけません。まずそこを理解し、整理しなければいけません。

POP
POPは、売場でお客様とコミュニケーションを取れる商品パッケージの次に大切なものです。POPは文字情報だけではなく、写真を用いることで、お客様は商品を何倍も理解しやすくなるそうです。POPの文字の大きさやフォントもとても大切です。5mm以上の文字の大きさにし、フォントはゴシックがいいでしょう。

サンプル
ときどき「サンプルって提供してますか?有料にしてますか?」と聞かれます。有料であれば、まず小売店の人はいらないでしょう。購入するお客様は、商品を手に取って触ってみて納得します。「ただ見ただけ」と「触ってみた」のでは、これもまたお客様の商品の理解度と信用度は雲泥の差になるでしょう。たかがサンプルと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お客様はサンプルを手に持つことによって、商品の硬さや重さ、手触り、愛着など、たくさんの刺激を脳に記憶します。そう考えれば、サンプルを提供しない理由はないのではないでしょうか。

什器
“その商品”のためだけに考えられた什器(またはディスプレイボード)は、商品を最もよく見せるための最高の舞台です。化粧品などは、大変立派なアクリル製の什器だったり、宝石であれば、スポットライトまで付いたガラスケースもあります。値段相応の什器を考えることも大切です。立派な什器があることによってお客様が少しでも商品を「安い!」「ほしい!」と感じてくれれば、成功ではないでしょうか。

メディアでの紹介
無名のメーカーにとってテレビや新聞、雑誌などで紹介されることはとても重要です。紹介してもらうことによって認知度が上がることも大切ですが、なんといっても重要なのは、有名な番組や新聞、雑誌に取り上げてもらうことによって、信用がないことを補うことができるのです。ホームページなどで、テレビや新聞、雑誌のロゴをデカデカと掲載している会社があります。あれは「弊社は信用のあるメディアに紹介されたんですよ」と言っているのです。あたかもその会社が信用のあるメディアと同等の信用があるように見えます。虎の威を借る狐、ということわざの通りです。人に迷惑をかけてはいけませんが、あらゆるチャンスを総動員してビジネスを軌道に乗せることも重要ではないでしょうか。

2.24.2017

会議について

会社での会議は、多くの人にとって苦痛ではないでしょうか。
人の話しを長々聞くのは本当に骨が折れます。

年配者や役職が偉い人が長々話す会議は本当にダメな会議です。

会議とは、そもそも一番若かったり、役職がない一番末端でがんばっている人から話を聞き出すのが目的だと思います。

会議とは、年配者や役職が高い人が、若い人につらつらと言いたいことを言うものと思っている人が多いようですが、それではただの偉い人のストレス解消でしかありません。それではまったく会議の意味がありません。

若い人や役職がない人は、言いたいことを言うのにとても勇気がいります。声が小さくなりがちです。会議では、声が小さくなりがちな人からたくさん話を聞き出すのがとても重要だと思います。

年配者や役職が高い人ほど、話を聞き
若い人や役職がない人ほど、話をする

年配者や役職が高い人は、「聞く9割、話す1割」を心がけてほしいです。
それが理想の会議であり、理想の会話なのではないでしょうか。

年配者や役職が高い人は、若い人や役職がない人より経験が豊富なので、ついつい話しをしたくなり、話が長くなりがちです。
若い人や役職がない人は、その話しを聞くしかないので、年配者や役職が高い人は、それに気を良くして長々話をする傾向にあります。それではいけません。年配者や役職が高い人が、若い人や役職がない人より話しをしてしまったらそれは自分に負けています。

会議のときだけではなく、営業のときや、日常会話のときでも同じようなことが言えると思います。

どうか皆さんの会社では、年配者や役職が高い人が、若い人や役職がない人より話しをせず、じっくり若者の声を聞いていることを切に願います。

2.14.2017

営業やセールス時の会話について

展示会に出展すると、印刷会社の方の売り込みや、展示会ブースの施工の売り込み、展示会関連の売り込みなど、俗にいう“逆営業”がたくさん来ます。かく言う私も会社員時代はこの“逆営業”をしていた張本人です。

展示会出展社は、出展費、ブース施工費、PRツール費などにたくさんの資金をつぎ込み、展示会でほぼ半年分の売上げ受注を目標に出展しているにも関わらず、逆営業をする人は、そのことを知ってか知らずか、容赦なく営業してくる人が多々います。

営業とはセールスであり、商品やサービスの売り込みをすることなのですが、展示会で
“逆営業”をする方々はこのやり方を勘違いしている人が多いようです。残念なことに、大概の人はただの“押し売り”をしています。

そもそも営業やセールスとは、「相手の潜在的な要望や自覚している要望を受け、それに対して提案する」ことです。それをないがしろにして、自社の商品やサービスを売り込むのは、ただの“押し売り”です。

それは“逆営業”をする営業マンの会話に現れています。押し売りする営業マンは、こちらの要望も聞かず、ただ自社の商品やサービスの説明を延々と話しはじめます。しかもそのような人は往々にして相手に考えたり答える隙を与えません。相手に考える“間”を与えないのです。これは最悪のやり方です。

完璧にダメなやり方
1、展示会で忙しいのに延々と自社の商品やサービスの説明を一方的に始める
2、その後、何度も電話をかける
3、「会社の近くに来たので」とアポイントも取らず、突然訪問する

オススメのやり方
1、自己紹介もほどほどに、手短に相手の潜在的な要望や自覚している要望を聞き出す
2、それに対して後日、メールなどで答え、フォローの電話をする
3、相手の要望と提案を擦り合わせ、ゴールに導く

商品やサービスはあくまでも「相手にとって価値のあるもの、必要なもの、必要なサービスを提供すること」です。
それをないがしろにして、自分の商品やサービスを売り込むことは、いらないと言っているのに無理矢理、商品やサービスを売り込むただの“押し売り”であり、迷惑行為のなにものでもありません。

ところで弊社では電話での営業を一切お断りしております。
突然の電話での営業は、全く相手のことを考えていないただの“押し売り”です。
電話での営業には「申し訳ありませんが、弊社では電話での営業をお断りしております。ホームページにメールアドレスが記載されているので、そちらに詳細をお送りください。」と言っています。そう伝えると大概、電話営業の方はすぐにあきらめてくれます。その後、メールで詳細を送ってくれた営業マンは10%もいませんが。

飛び込み営業マンの皆さん、展示会で飛び込み営業をするのなら、少なくとも出展社が手がけた商品を調べてから、相手の話をよく聞いてください!

1.20.2017

精神的プレッシャーが大きくなるほど、問題解決能力は小さくなる

おかげさまで創業5年を迎えることができました。「順風満帆に見えますね。」と言って頂くこともあります。でも実際は決してそんなことはありません。風の吹いているところになんとか手漕ぎボートで必死に近づいている、そんな有様です。

展示会でよく会う女性デザイナーの方がいます。その方は若いのに数々の賞を受賞しているので「すごいですね!」と言うと「とても力を入れていたプロジェクトが最後の最後で経ち消えになってしまった。」「信頼していた方と上手くいかなかった。」などの答えが返ってきました。活躍しているように見える人ほど、裏では大変な思いをしているのだなあ、とつくづく思いました。

人は、精神的プレッシャーが大きければ大きいほど、問題を大きく感じて、問題解決能力が小さくなる傾向があると思います。
それを行動経済学では「“トンネリング”に陥る」と言うそうです。トンネリングとは、トンネルの内側のものは鮮明に見えるが、トンネルに入らない周辺ものは何も見えなくなり、視野が狭くなってしまうことだそうです。

お金や時間、精神的余裕がない人ほどそのような傾向になってしまうそうです。問題を解決する方法はいくらでもあるはずなのに、その事実が見えなくなってしまいます。自分自身にも思い当たることが多々あります。きっと先に述べた女性デザイナーの方は、問題が現れても、何とかその精神的プレッシャーに耐え、問題解決に奮闘しているのだと思います。

クロスカンパニーの石川社長が書籍の中で棋士の大山康晴氏のこんな言葉を紹介していました。「静思萬考(せいしばんこう)」万の手の中から、冷静に一つの手を考える、という意味だそうです。

精神的プレッシャーが大きくなるほど、周りが見えなくなってしまいがちですが、そんなときこそ、問題を解決するにはたくさんのやり方があるということを思い出し、何とか乗り切りたいと思います。


参考資料
いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学
アース ミュージック&エコロジーの経営学

1.16.2017

どうしたら人がより活躍できるようになるのか

最近、どうしたら人がより活躍できるようになるのかを考えています。
『未来のイノベーターはどう育つのか』という本の中で、デューク大学のビベク・ワドワ教授の言葉が紹介されていました。
「自分がいちばん興味があることを勉強すること。自分が最も情熱と能力を持つ分野で秀でること。そして自分のやり方と自分の言葉で世界を変えること」P226

ときどき日本の社会システムにじれったさを感じ、政治に手を出したいと思うこともあります。しかし残念ながら自分の得意分野は政治ではありません。大切なことは「自分の得意分野で、社会の役に立つこと」です。幼い頃から政治の道を目指し取り組んできた方にはかないません。それよりも自分が得意とするものづくりで社会の役に立つしかないと思っています。

何十年も経営をされてきた方々に「どうやったらそんなに商売を続けていくことができるのですか。」と聞くのですが、「この道しかなかった。」という答えが少なからず返ってきます。きっと自分の得意分野に集中し情熱的に取り組まれてきた証拠なんだと思います。

どうしたら人がより活躍できるようになるのか、今まで勉強してきたことをまとめると

・興味あることにチャレンジ(挑戦)すること
・やりたいことにフォーカス(集中)すること
・それに情熱的に取り組むこと。夢中になること
・ワクワクする未来を描くこと
・早くたくさん失敗し、あきらめないこと

以上のことが大切なようです。

まずは遊びのようなことからはじめてみる。それが情熱に変わり、
目的(なぜ、何のためにその仕事をするのかという理由や意義を見出す)に変化していくそうです。

もし、頭の中に迷いや邪念があるようであれば、まだやりたいことに集中できてないのかもしれません。一度やることを決めたのならば、あとは情熱的にそれに取り組むだけです。

私自身、学生時代や社会人になってもなかなか、目的を見出すことはできませんでした。
まずは、遊び感覚でもよいので、自分の興味の赴くまま、挑戦してみること。それに対してもし情熱的に取り組むことができるようであれば、何かしら目的を見出すことができるのではないでしょうか。

社会人になると、どれだけ興味あることに情熱的に取り組んできたのかという実績をもとめられます。有難いことに、ときどき弊社に入社を希望される方がいらっしゃいます。「文房具に興味があるので入社したい。」と言っても、手元にあるのは大学から出された課題の作品集だけで、文房具や雑貨を自分なりに作ってみたりしたことがない方が多々いらっしゃいます。本当に興味があり、それに取り組みたいのであれば、自主的に作った作品の1個や2個はあるはずです。就活時代50〜60社落ちた自分でさえ、映像制作会社に入る際、4〜5本の自主制作の作品を持って面接に挑んでいました。

もし自主制作の作品がないのであれば、まだそんなに興味や情熱がないと思われても仕方がありません。まずは遊び感覚でもよいので、文房具や雑貨を作ってみてはいかがでしょうか。
「文房具なんて簡単に作れない。」と思っても、今の時代は3Dプリンターもありますし、段ボールや粘土で作ってみてもよいと思います。弊社の商品の試作のほとんどは、1枚数十円のケント紙で作っています。

もし少しでも時間があるのなら、「こんなものがあったらいいな」と思うものを遊び感覚でもいいので作ってみて、たまったら作品集にしてみる。それを人に見てもらい意見を聞いたり。あわよくば、その作品集自体が商品になる可能性だってありますし、そこから色々な可能性が出てくるのではないでしょうか。

参考資料
未来のイノベーターはどう育つのか
シリコンバレー流世界最先端の働き方