9.13.2016

ニューヨーク視察レポート「ニューヨークどうでしたか?!」

アメリカ市場のリサーチと展示会視察のため、2016年8月19日(金)から26日(金)まで、ニューヨークに行ってきました。

「ニューヨークどうでしたか?!」とお会いした方に聞かれる度「すごかったです…。」としか答えられず、申し訳ないので、どうすごかったか、ここにまとめたいと思います。

出会った方々がすごかった
ニューヨークに到着早々、NYNOWというアメリカ最大規模のデザイン雑貨の展示会に行ってきました。

まず、ベアハウスの阿部さんにご紹介頂いた山本紙業の山本さんにご挨拶に伺いました。山本さんはすでに何回もNYNOWにチャレンジしている方です。右も左も分からない我らを優しく迎え入れて下さいました。NYNOWのJETROブース出展のことや、どのようにアメリカ市場にチャレンジしているかなどを教えて下さいました。

その後、トゥエルブトーンの角田さんのご紹介で、magnoteの藤本さんにご挨拶に伺いました。藤本さんは、元々半導体の開発をされていましたが、角田さんの開発したパイプロイドに惚れ込み、アメリカでパイプロイドのSole(独占的)Distributor(問屋)をしています。「アメリカ市場で商売をしていくには、商品のアイデアももちろんだが、商品が市場適正価格になるように調整することが重要。」ということを伺いました。また「バイヤーはすでに予算を持って展示会に来場し、その場で注文する。」ということを教えて頂きました。ちなみに藤本さんは、近々サンフランシスコ近郊に鶴橋風月USAを立ち上げられるそうです。

その次に、台東区を拠点にし、アメリカでも活躍しているカーマインさんのご紹介で、NYで何十年も活動されているGallery 91の海老原さんに出会いました。海老原さんに弊社の商品を見て頂いたところ、「他社のデザインと価格帯を見なさい。勝てるの?」と言われました。その問いに対して「どうでしょうねー、汗。」ということしか言えませんでした。

その後に、以前商品の問合せを頂いていたGreeting life Americaの岡田さんにご挨拶に伺いました。岡田さんは、アメリカで日本の文具や雑貨の卸をされている方です。現在は、弊社の商品にあまり興味はなさそうでした。

そして、JETROニューヨーク事務局主催の視察セミナーと個別相談を受けました。セミナーの内容の一部はこちらから見ることができます。▶視察セミナー
アメリカで活躍する日本人の方々の洗礼を受け、打ち拉がれていた私は、Mira Design Corporationの三浦さんの実に実践的で体系立ったセミナーに大変感銘を受け、そして勇気をもらいました。個別相談で、三浦さんに弊社商品を見て頂いたところ、クリップファミリーが、アメリカの現在のトレンドであるエコフレンドリーにマッチし、とてもユニークな商品だと言って頂けました。そして三浦さんがプレゼンをするときにクリップファミリーをバイヤー陣にご紹介して頂けるという有難いお話を頂きました。

お店の規模がすごかった
日本の雑貨店は、多くて30店規模ですが、アメリカでは小規模でも80店、中規模で400店、大規模で1,000店なんだそうです。商品の供給量が、日本に比べ、ゼロが1個も2個も違います。
日本は災害が多く、日々蓄えてきた人が成功した文化が根付いているそうですが、アメリカはいかに日々の生活を楽しむかという文化なのだそうです。アメリカは、たとえ不景気でも、日本の消費力に比べれば、大変な消費力なんだそうです。
視察中にJETRO事務局に教えて頂いたオススメのお店をできるだけ見て回ったのですが、お店の大きさ、ダイナミックな市場の動き、商品の分かりやすさなど、実際自分の目で見なければ感じることができない貴重な体験をしました。JETRO事務局のオススメのお店のリストはこちらから見ることができます。▶STORE LOCATION MAP

食べる量がすごかった
これは、仕事の話しと少しずれますが、食べなければ元気に動けません。そこで色々なレストランに行きました。そこで驚いたのが1食の量です。日本人の2食分の量が出てきます。ハンバーガーはグレープフルーツ大の大きさ、ポテトは、1リットルの牛乳パックの量はあります。それをアメリカ人はいとも容易く平らげます。どうりで体が大きいわけです。

においと音がすごかった
ニューヨークの夏は臭くて有名なんだそうです。レストランから出たゴミが道ばたにあります。下水からも強烈な異臭が上ってきます。地下鉄は、鉄の臭いと糞尿のような臭いで充満しています。日本に帰ってくると「日本はなんてキレイなんだ!」とつくづく思います。地下鉄のブレーキの音も堪え難いほどの騒音です。そしてアメリカ人は話し声もとにかくでかい。ぼくは日本では比較的声が大きい方ですが、アメリカではもっと大きな声で話さないと「?」という顔をされます。

とにかくオシャレですごかった
なんでもアルファベットだけで書いているからおしゃれに感じるのか、それともデザインの本場だからオシャレに感じるのか。見るものすべてがオシャレに感じました。
スーパーだとUnion MarketForagersWholefoodsmarket、こんなオシャレなスーパーは日本で見たことがありません。
アパレルだとurbanoutfittersAnthropologie。インテリアショップはABC Carpet & Home。紙製品店だとPaper Source、紙製品ブランドだとKnot & Bowurbanoutfittersの自社製品がとてもオシャレで、どんな人がデザインしているのか調べてみたところChristie Liberatoreと言う方がデザインしているようでした。デザインのテイストも色もアメリカの最先端で本当にオシャレだと感じました。
Casperというマットレスブランドも大変人気です。デザインを担当しているのは、RED ANTLERというところです。Casperはデザインコンサルタント会社の元IDEOの人がやっているというから納得です。
Webサイトだけでは、製品やお店の良さが伝わらないのが残念です。

とにかくニューヨークはクリエイティビティー、創造性に溢れ、刺激に満ちた街だということを肌で感じることができました。このような貴重な経験を30代にしてできる私はとても恵まれていると思います。この経験を活かし、皆様のお役に立てることができるように、自分たちの限界を決めず、挑戦していきたいと思っています。